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2020年12月21日
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カテゴリ:きのこ地蔵
​​​​ 冬至の今日は、久々に凍てつく夜明けだった。仕事の後、駅を出るとすでにニアミス状態の土星と木星が歓迎してくれていた。こんなに接近するのは、土星、木星でなくても初めてだ。しかし、つまようじ1本ほどにまで接近したことはわかったが、大空での見かけのニアミスはよくあることだし、激突したわけでもないのになぜこんなに大騒ぎするのだろう。ショーではなく、もっと誰もが気付かない夜空の星たちのささやきを静かに聞きたいものだ。お地蔵さんも笑っている。ということで地蔵坂のつづき。
 ​スマイル地蔵​ ​仏像にはそれぞれ儀軌というものがあって、面相はそれに従ってつくるのでほぼ似通ってくる。しかし、地蔵は庶民の切ない信仰に支えられてそんな制作上の禁じ手はほぼない。しかし、完全に儀軌に自由ではないことからいずれも似通ったものになる。だけど、こんな人間臭い笑顔は公式の地蔵には見られないものだ。この感情過多の造型は仏師以外の人でないと無理だ。こんなところに僕の地蔵に惹かれる理由がある。ハッピースマイル、こんな地蔵にはめったにお目にかかれない。宝山寺ならではの地蔵である。​

​くちべに地蔵ー2​​ 前回お見せした地蔵とは化粧の仕方がいささか異なる。舞妓はんや芸妓はんの紅のさし方に近い。口を突き出してはいないものの、あきらかにキスを求めている面立ちで前回のくちべに地蔵よりも、さわやかなエロスを発散していて男心をくすぐる。これは紅の差し方が違うだけで地蔵の造形からくるものではない。紅一点で月とスッポンほどの差が生じる。この紅を差した人は天性のアーティストだ。





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最終更新日  2020年12月21日 19時30分42秒
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