昨年のボージョレヌーボーは、コロナ下での自粛ムードの中での解禁であったのであまり話題にのぼらなかったが、伊丹のロシア・アニメ映画研究の I さんから届いたボージョレ・ヌーボーのピエール・ポネル製の「ボージョレ・ヴィラージュ・プリムール2020」は、ボージョレワインの「あらばしり」とは思えないほど、近年まれにみる美味なヌーボーだった。
フランス・イタリア・スペインなど、ワイン産地は殊の外コロナ被害の甚大な土地柄であるが、そんな中でワインづくりだけはあらゆる困難を越えて堅調に生産を続けている事がわかり、おもわず手を合わせた。
コロナにはじまるウイルス感染症は、これから手をかえ品をかえ、大挙してやってくると思われるが、20世紀旧人類のわたしたちは、ウイルス感染に耐性のある新人類に改変する可能性は極めて低い。
感染の可能性は万全の処置をしていても防ぎえないものだ。
だったら、そろそろ覚悟を決めて、20世紀人としてやるべきことはなにがあってもやりぬくと決意し、他者への感染源とならぬようにだけは熟慮しつつ、動くべきときには動く方向で活動方針を立てていく必要があると思う。そんな意味でも去年のボージョレボーは格別な味わいをもたらして私の背中を押し出してくれたように思う。
I さん、本当にいつもありがとう。