月に一度、農村部を巡回することを初めて2年になるが、これがなんとも楽しい日課となりつつある。今日は角山(有馬富士を地元の人はそう呼んでいる)の定点地点に立つと、畔には僕が秘かに梅雨たんぽぽと呼んでいる豚菜(ぶたな)が隊列を組んで出迎えてくれた。豚の食餌になるのでその名があるが、アメリカオニアザミ同様、招かれざる客の帰化植物である。先のアメリカオニアザミと違って、家畜の食餌になるのでまだしもだが、これも植相を変えるほどの繁殖力があるのであまり歓迎はできない。
またネジバナが盛りを迎えているが、この前も今日も数ショットずつ撮ったが、あとピンの写真ぱかりでバカチョンではなかなかこの花に焦点が合ってくれない。これ(上)も、ねじれの様子がイマイチでピンも甘いが季節の便りなので載せておく。「みちのくのしのぶモジズリ・・・」と詠まれた文字摺草である。学生時代はこの歌にあるように東北地方にのみある植物と思っていたが、いたるところで見かけるようになった。しかし、いまだにこの花を見つけるとうれしくなってしまうので刷り込みというものは恐ろしいものだ。茶屋町学派によるとランの1種で、きのこの仲間の担子菌ツラスネッラ・デリケッセンスと菌根共生していると報告されているらしい。