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夢みるきのこ

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2021年08月15日
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 盂蘭盆の最終日の15日の日曜日。ラボのサロンでは2010年制作の現代ロシア映画『夏の終止符』で語り合った。
監督 アレクセイ・ポポグレフスキー
若者の主人公 パーベル グリゴリ―・ドブルィニン
中年の主人公 セルゲイ セルゲイ・プスケパリス
2010年ベルリン国際映画祭 銀熊賞 受賞作品

 極北シベリアの辺境の島の気象観測所で働く2人の男。
 1人は長年ここで働いてきたセルゲイとあとの1人は彼の新しい助手としてやってきたバーベルだ。彼らの仕事は、気象データと併せて周辺の放射能を測定して毎日本部へ報告すること。物語は2ケ月余りしかない
短い夏の北極海の荒涼たる風景の中で日々単調な仕事をこなす2人の点景から始まる。
 本部へ感度の悪い無線で交信することだけが唯一人間社会に繋がっているような生活の中で、現代っ子のバーベルと、ここで生まれここで骨を埋めることを当然のように受け止めているセルゲイとは、仕事の運び方から何から何までが違う。そこにちょっとした手違いで齟齬が生じ、次第に膨らみ、すべてが静かな破局へと進行していく。しかし、この極地でなぜ放射能のデータ測定が義務付けられているのであろうか。ここに、この物語のもうひとつの背景があるのだが、それは「月のしずく」36号(11-12月号、10月末発行)で解説する。





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最終更新日  2021年08月15日 21時02分01秒
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