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カテゴリ:マダラーノフの独り言
日本の夏はクーラー漬けで、列島中が汗をかかない、臭いのない生活になってしまったので、生き物をとっくの昔に卒業してしまっている。僕たち子どもの頃は遊びに行った先々の家にそれぞれ名状しがたい固有の匂いがあり、ときおり同じ匂いに出会うと「何々ちゃんのお家の匂いや」と言ったものだ。匂いでまず友達を識別していた。今はどこを向いても無臭だらけの抗菌だらけ。それがコロナの良い餌食にされているのは言うまでもない。 でもそんな日本の夏の楽しみはガンガンに冷えきった建物から出た時のモャッとした熱気。あの何ともいえない夏そのものにだきすくめられたような感覚がなんとも堪らんのだ。夏が大好きなもっとも大きな理由はこれではないだろうか。今日も一日、タマランチ―会長(決してオリンピック関係者のことではないぞ)の連続だった。 町工場の処々にはオシロイバナもちらほら花を開きはじめていた。 しかし、この処暑8月23日から白露9月8日頃の暑さが稲を抱きしめてくれるかどうかは農家にとって大問題ではないだろうか。稲穂の充実に至る最終段階に当たるのだろう。昨日は半日、わが近郊の農村部を巡って風禍にも見舞われずりっぱに育った稲田の隙間を駆け回ってきたが草いきれのようなモャッとしたにおいは最高。 方々で農家の人たちが総出で汗まみれになって田のまわりの草刈りに出ているのに出会った。 こうした光景に接すると大好きな夏もいよいよフィナーレだということを思い知らされる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年08月30日 18時41分02秒
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