春にベルの形の赤紫の花をつける。自家不和合性のため、虫や昆虫によって花粉を運んでもらうため花には腐肉臭があるという。それを聞いて勝手に熱帯産の果実だと思ったが、れっきとした温帯の果物だそうだ。
秋にはこのように黄緑色の実をつけ、熟すと木から自然に落ちる。それが上の写真の状態。
明治の中頃にアメリカから移入され、耐寒性にも優れていることから一時栽培も進んだが、落下してから3日後くらいの完熟(写真上)したものがおいしいという。北米大陸のカナダからフロリダまで分布を広げているという。
しかし、食べごろとなって果物屋さんに並ぶ頃にはごらんのように果皮が傷んだような状態になるので、日本人にはさほど人気が出ず、自然消滅したらしい。
この果実、柏原の観光センター入口に「ご自由にお持ち帰りください」とカゴに入れてあったものを郁子(むべ)の未熟果実かなと思って手に取っ眺めているとセンターの人が「どうぞお持ち帰りください」と3つもくれたので完熟するのを待って本日戴いた。中には黒くて大きな種子があるが、味はマンゴーとバナナを合わせたような濃厚なもので私はとても気に入った。
来年の秋には、柏原の栽培農家を聞き出して買い求めたい。