夢みるきのこ
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伊賀上野の崇高堂で開かれている「河野甲×河野滋子立体造形展に駆けつけてきた。このご両人は、先頃お伝えした大竹茂夫氏同様、私たち日本キノコ協会のカルチャーマガジン 隔月刊MOOK『きのこ』の創刊以来、DUO展としてお二人の渾身の作品で誌面を飾っていただいた盟友的存在の作家である。この二人の作家の人となりのにじみ出た作品は、(写真・下)の古楽(唄)=滋子と(写真・上)夢を喰う獏=甲。であろうと思うので人物紹介に替えて紹介する。
ハープ奏者・マリア味記子とギター・田中清人のデュエット この日、河野作品に囲まれた崇高堂の広間でのコンサート。 ここでは、レザークラフトの河野甲さんの仕事を陶器でやってきた草分け的存在の造型作家の須藤さんの釜開きの時に出会った田中清人さん(写真・下)と30年ぶりに再会を果たした。古楽器の復元からクラシック・ギターの制作までを手掛けるギター工房を営んでおり、立派になられていて河野さんから紹介されなければ道ですれ違ってもわからないところだった。お互い馬齢を重ねてきたことを苦笑交じりで語り合ったことである。目下篠山へ移住して近藤明氏とも交友関係にあるという。なんともうれしい再会であった。 楽器工房KIYONDO主宰 田中清人さん 滋子の全作品を貫く<わたし>の心の奥底の<私>作品 帆布・石塑を素材とする滋子作品も皮革を素材とする甲作品も伊賀上野の広大な藩校屋敷のすべてを使ってこれまでの全仕事が俯瞰できる見事な展示となっていて、嬉しくなってしまった。 滋子作 シロオニタケ 生命の根源に迫る「らせん」をテーマにした作品。豊穣のシンボルである乳房を配しているところなんともさわやかなエロスが感じられる。 もちろん、河野甲作品の真骨頂も西脇順三郎の詩世界に触発された造形作品(写真・上)や生物の細密な造形作品(写真・下)にあることは言うまでもない。 しかし、冒頭の「獏」と「古楽」作品にはえも言えぬ彼らの生まの人となりがにじみ出ている気がして愛惜やまないのである。 2030年までの8年余り、かじ取りを間違えば転落あるのみのカウントダウンがはじまると私は予感しているが、その幕開けの2022年を目前にしてかっての盟友たちの作品に接しえたことは法外な喜びであった。
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