夢みるきのこ
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2021年は、きのこの啓蒙時代がいびつな形ではあるがようやく私が望んできた通りの形で満了したとの認識に立ち、私のきのこ暦、全くの白紙の状態で迎える第5期へ向けてパラダイム転換を始める序奏の年となった。 それは、本年の冬至を以って半面教師としての季節に幕を引き、いよいよ私自身を試す時代を迎えるということにほかならない。 それは、「月のしずく」に依拠し、ここまで生かされてきた意味を問う道行きになる。 それは、三夕(さんせき)の歌の、或いは<すさび>から<侘び・さび>の世界への単独者としての道行き。
そしておそらく、それは徹底した屁的存在(そこはかとなく臭いだけの存在)へと脱皮を遂げる時代のはじまり。 2022年の新春からは、すべてが、そしてなによりも私自身が、変容を遂げるべく新たな試みが始まる。 そんな季節の中で、数年前に出会った野尻湖・黒姫をペースに活動している山口紀子の好例の歳末・酉の市ともいうべき個展が始まった。 今年はコロナをはじめ、彼女自身身辺にいろいろな事故に見舞われ、この機会は来ないのではないかと危ぶまれたが、無事開催の運びとなった。 うれしかったのは、会場の1/2を使った出会いの当初からの旧作も並んでいたこと。 私はコレクターではないが、私にとっての節目の年に当たる2021年の歳晩、ラボM用に山口さんとの出会いの初心のかけらを買い求めてきた。 造形作品であると同時にスズコ(土鈴)でもあり、振ると小さな音を発する器楽でもある。 今回の目玉は、私的にはカエンタケとも火砕流とも見える「生まれ出ずるもの」の造形作品。これが今の時代を象徴いるものとして今回もっとも印象に残った。 異常気象に戸惑う水神、竜神のドラゴン。 黒姫・野尻湖方面の彼女が親しんできた野性動物との出会いの印象記。 いずれもこの地をこよなく愛してやまぬ作家のストーリー性のある幻獣作品で満たされていた。 アートはどんな形であれ、生き物とのいのちの交流が感じられる作品であるべしというのが私の持論、それを直接、間接的に追求してくれている作家の1人が山口紀子さんであり、たのもしく感じてきた。 お隣りの戸隠高原は私たちのきのこ行脚の旅の原点、きのこ星雲時代からベニテングの季節に10数回訪れている。いずれ機が熟せば、手足が普通に動く間に彼女のゲレンデの野尻湖、黒姫方面のきのこたちと会いに行きたい。訪ねる度にあおってきた信玄の酒「真澄」をはじめ、隠れた地酒も待ってくれていることだろうしね。
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