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夢みるきのこ

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2023年09月04日
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 サンクトぺテルベルグ(ロシア)で発行されている『mushroom planet』(きのこの惑星)誌にはヘテロ哲学について寄稿したりしてきたが、発刊6周年記念にきのこをちりばめたマグカップをいただいた。それで毎朝珈琲を飲んでいるが日照りが2週間以上つづいておる我が町のきのこたちのことがふと気がかりになってきた。

​​​​​
 そういえば8月31日がスーパーブルームーンだったので日曜日の昨日は18夜で居待ち月だと思い出し、あさぼらけの空の寝ぼけ顔したダイアナ退場までしばし猶予があるとみて飛び出してきた。
なんとかねぎりぎり間に合ったのでホッと一息。ついでにあきらめていたきのこたちにも挨拶と洒落込んだ。

 日照りつづきにもかかわらず、タベスケンスくん(ナラタケモドキ)たちがアベマキの根っこあたりからまずこっくりとご挨拶。

 昨日は気配さえなかった土手の段丘にはツルタケくんがもう役目を終えてホッとした様子でしかし老いてもなおマリリンモンロー気どりでたたずんでいた。

 僕の経験知からすれば日照りが続くと土中の水分を必死で集めてまず顔をのぞかせるアワタケくんと一番に出会えると思っていたが、結構奥ゆかしくて、今回は三番手だった。​​​​​​​​
​ 今日のデートで出会った仲間たちは、雨(水分)の多寡よりも温度が下降傾向に傾くと敏感に反応し、取り急ぎきのこを作るらしい。日中は猛暑でも朝晩の気温の低下を的確にとらえて顔をだすなんて本当に律儀だ。
 小一時間近所を巡るだけでもいたるところからきのこが精一杯手を振っているのにグッと込みあげるものを感じていささか感傷的になってセンチメンタルジャーニーなんてジャズのリフを思い出しながら帰ってくると​クワガタが廊下の隅で待っていた。遂に秋が来ちゃった。






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最終更新日  2023年09月04日 12時35分13秒
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