夢みるきのこ
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芦屋茶屋之町の月光百貨店で正月21日~2月4日まで開催中のミズタニカエコ作品展は、ペン画作家の彼女の渾身の作品が展示されている。 畏怖 if 彼女との出会いは、チチ松村がきのこ愛好家であった時に冬虫夏草を扱った作家がいると教えられ、会いに行った時に始まる。かれこれ20年近く前の事になる。その作品はオオセミタケを配した絵柄であった。 以来方々で開かれる個展に足しげく訪れてきたが、一貫して無限増殖する生き物に対する畏敬の念を作品の背景に滲ませた作品を作り続けてきた。 旅人 彼女の作風は、眼球・蛾・らせんを中心に展開されてきているが、オブジェやエッチング作品も加わり、モノクロ画、彩色画と歳月を経るにつれ深化を遂げて今日に到っている。ミニチュア造本の上山榮子さんのギャラリー・ビー玉と協同でオール手作りの作品集も出版されており、近年フランスのワイン醸造家のラベルも手掛け、毎年フランスで作品展を開催するまでになっている。
エレクトリア もしあなたがその存在を怖がらずにいたら、 えもいわれぬ美しさを享受できただろうに かそけき光に鱗粉を撒いて飛ぶ蛾(ひひる) 求め彷徨うはヒトとて同じ 今回の案内状には、mothの我が国古来の言葉<ひひる>とあえてルビを打っているが、これも彼女の現在の位相を示すものとして受け止めた次第である。 ノスタルジアあるいはメランコリア(時計のオブジェ) 同じく近接 ユートピア幻想 (エッチング) 時空の羅針盤 今回の作品展ではこの作品にとりわけ心惹かれた。ぶれないために必死で自己を制御する作家本人の羅針盤の役割をも果たす作品のように感じたからである。 私の友人の多くは私の子供の世代に当たることもあって、両親の不予を抱えている。彼女の今回の個展は、そんな世代的な不安を押しての開催であったことで、とりわけ熱いものを感じた。私はアートというものも民藝にどこか通じていることに重きをおいてきた。 彼女の作品はそんな意味でも徐々に深まりをみせてきている。 どうか、数々の不安や困難を乗り越えて心の平安と作品の益々の深化をお祈りしている。
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