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カテゴリ:ヘテロソフィア・アート
KUNST ARZTギャラリーの今回の個展の作品制作を手がけた田代葵さんはやはり期待以上の力量を感じさせる作家だった。感熱紙のレシートの記録は日々薄れゆきついには白紙になってしまう。そんな自身が日々受け取るレシート、すなわち日常のもっとも卑近な残滓をペースに膨大な量のレシートを集めそれを撚糸にして織り上げた作品がずらりと展示されていて世にも不思議な空間を形成していた。この作家が神戸生まれだと知りなおのこと親近感を覚えた。 この1冊ぽっきりのノートにはこの作家の秘密がしたためられているのは必定なのでよほどゲットしようと思ったが私が私蔵すれぱ死蔵になるのは火を見るよりも明らかなのですんでのところであきらめた。しかし、今回ばかりは未練が残った。作品を購入することも作家の応援には必要なのは重々承知しているが少なくとも私はそれ以外の方法で作家を応援したい。 この作家はあまり知らない人と接するのが苦手らしく、あわただしく出入りをくりかえしていたのでゆっくり話が聞けなかったは残念だが、本来作品自身の語りに耳傾けるのが私にとっても最も好ましいことなのでむしろよかったことにしよう。 雨意兆す神宮通りのインク・ライン。 このギャラリーの往還は、京都でも私の一番好きな白川沿いの道が用意されておりそれが楽しみで訪れるのが苦にならない。アート作品の余韻を楽しむのにも十分な最適の時間が得られる。 今日はいつも通りに白川沿いに祇園へは出ずに、途中から戻り西へ向かい思い切り回り道して三条京阪駅に戻りそこから電車でJR京都駅へ戻った。 京都駅の中央コンコースへ地下鉄烏丸線から登って来ると一時的に豪雨となってすがすがしい限りの風景がひろがったので、やや小ぶりになったところで暗雲去りやらぬ京都タワーをパチリ。うれしいアーティストとまた新たに出会えたことに感謝して帰路についた。帰路案内をみると彼女も京都芸大出身だった。画廊オーナーも京都芸對出身かもしれないなと思ったことである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年07月09日 20時42分28秒
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