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テーマ:ミステリはお好き?(1496)
カテゴリ:ミステリ
日本語訳のタイトルはさすがにまずいだろうと思いつつ。オースティン・フリーマンの『アンジェリーナ・フロードの謎』に金魚を使ったマジックが登場すると前に書きました。やっと読み終わったのですが、もうひとつマジックについての記述がありましたので、作品紹介、感想とともに記しておきます。
そのマジックとは、シンブル(指先にはめる筒)と豆を使ったトリックです。「私は、シンブルと豆のトリックを、あたかもガラスのシンブルでやってるように感じますよ」というせりふです。シンブルと豆とは何でしょう?文脈から考えると、ガラスのシンブルでやると不都合なトリックですから、おそらく、スリー・シェル・ゲームのことでしょう。つまり、3つのシンブルのうちのどれかに豆を隠し、シンブルを移動させ、豆がどこにあるかを当てるゲームです。観客に勝ち目はないのですが。透けて見えるガラスではそりゃ不都合です。 作品自体は、記述者のストレンジウェイズ医師が奇妙な客の診察に行くところから始まります。(『31番新館の秘密』もそんなでだしでしたが)そこから紆余曲折があってある失踪した女性を探すことになります。 事件の真相暴露までは非常に面白いです。科学上の発見を利用した真相も健在です。ただ博士の推理説明があまりに平坦じゃないかと思ってしまいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.12 01:11:12
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