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テーマ:ミステリはお好き?(1496)
カテゴリ:ミステリ
今回は、遠藤周作のミステリ的な短編を集めた「怪奇小説集 恐怖の窓」を紹介したく思います。
遠藤周作というと「沈黙」や「キリストの誕生」などにおいて私達とともに歩む、ともにある存在としてのイエス(神)の姿を見出そうとした作家というイメージがあり、ミステリとは結びつかないかもしれません。しかし、彼のミステリ的な作品は実は結構あるのです。今回はそれらの中の1冊です。 ミステリ「的」と書いているように、必ずしも犯人探しやトリックや論理の小説ということではありません。犯罪や謎をテーマにした「奇妙な味」の広い意味でのミステリと考えられます。ホラーであったり、ユーモアであったりします。 「詐欺師」は謎とユーモアの一品。ドストエフスキーに詳しいを松平氏の正体とは?「姉の秘密」では、謎の手紙を導入に、優しく哀しい人生の一幕を切り取る。「悪魔」は、展開を気にして読んでいくと、印象に残るオチが待っています。そのほか、ホラーと思いきや・・・な作品も。いろいろな味のものが混ざっているからこそ、この作品はどんなタイプ?とわくわくする楽しみもあります。 遠藤氏の一般的なイメージに合った人間の弱さに目を向ける作品も多く、謎解きだけに終わらない楽しみを提供してくれる1冊です。 怪奇小説集 恐怖の窓(3) (角川文庫) [ 遠藤 周作 ] 怪奇小説集 恐怖の窓【電子書籍】[ 遠藤 周作 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.05.28 21:20:27
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