タラコとワカメの珍道中

　　ワカメが事故に遭い

　　重度の障害を負うことになったのは　３年前の６月です。


　　それからICUを３ヶ月、小児病棟に１ヶ月

　　リハビリセンターに４ヶ月・・・


　　８ヶ月の入院生活を送りました。

　　もちろんその間付き添いです。(ICUを除く）


　　入院中は一日も早く　家に帰りたいと願い

　　実際３月になり退院をすると

　　嬉しい気分でいられたのは　ほんの　１週間程でした。


　　２４時間続く介護。主人のサポートは私が望むサポートと

　　かけ離れていて、自由に外出も出来ないことにストレスを溜め

　　込んでいました。

　　知らず知らずの間に、私は主人に病院での看護師さんの様な

　　サポートを求めていたのかもしれません。


　　ほとんどのワカメの事は私がするのですが、

　　「今なら手が空いてるからお風呂どうぞ。。」などと声をかけて

　　くれたり、ちょっとした買い物の間ならナースステーションで

　　ワカメを預かってくれていたり・・・。


　　そんな気遣いなどしてもらえるはずもなく

　　我が家の障害児ママ１年生と障害児パパ１年生の生活は

　　とてもたくさんの喧嘩がありました。



　　ところが４月になって　ワカメが１年生になったころから

　　私の生活は一変しました。


　　始めの頃は、緊張と不安でいっぱいだった「養護学校」


　　だけど、先生方の暖かさやワカメのことをたくさん知ろうとして

　　くださる様子。

　　そして、何よりも通学している間だけは　息抜きして欲しいと

　　介護する母の力になって下さったこと。

　　同じ障害のある子供さんのお母さんとお友達になれたこと。


　　そうして、私は今まで溜めあげていたストレスとおさらばできた

　　わけです。


　　ワカメといろんな体験が出来るようになると　多少の不自由を

　　感じながらも外出することが増え

　　そして　そんな生活が当たり前に感じることが出来る様になった
　
　　矢先の事でした。

　　私自身、残りの人生をすべてワカメの介護に頑張るんだ！！

　　私の仕事はワカメの介護！！

　　そう思える様になっていたのに・・・・・・・・


　　突然、ワカメの介護をすることがこの先一生出来なくなりました。

　　仕事を失ってしまったのです。

　　
　　自分がこの先何をしていいのかわからない。

　　毎日、毎日ただボーっとしている。

　　ワカメを思い出しては泣いている。


　　どれ位そんな時間だったのかな。。。


　　でも、ある日思ったんです。

　　働きたいって。

　　そして同じ働くなら昔思っていた仕事がしたいって・・・。



　　私はワカメがお腹にいる時通信で「医療事務」をやっていました。

　　生まれてくる子供に「お母さん水商売！」っていうより

　　「病院の受付にいるよ！」って言わせてあげたかったから。


　　長女を産んでから１６年間続けていた水商売ですが

　　自分は自信をもってしていても　やっぱり子供から見ると

　　夜にお化粧して行くお母さんでしかないのです。


　　だけど、勉強の途中で生まれてしまい、あえなく断念。


　　あれから８年近く経ってしまいましたが、

　　この度無事　資格を取る事ができました。


　　ワカメの事故をきっかけに、病院との関わりとても多くなり

　　嬉しい面でも悲しい面でも　いろんな経験をしました。


　　それで、病院へのお仕事にこだわったのです。

　　(さすがにこの歳では看護師になるのは無理ですので・・・。)

　　小さな小さな事でも、何か役に立つことがあるかもしれない。

　　きっとお空の上でワカメは喜んで見ていてくれるに違いない。


　　そして、先日すでに面接を受けてきました。

　　採用となると　ゴールデンウィーク明けにお返事があります。


　　さて、さて結果はどうでしょう？？


　　ワカメとの生活で得た大きなたくさんのものをこれからも大切に

　　していきたいと思います。