僕の部屋は窓から海が見える。いつもは波の小さい湘南の海も台風の時は前にある信号機の上の高さまで波のしぶきがあがる。その大波を見ながらふと想像してみる。あの位の高さの波の壁が真直ぐこっちに迫って来たらさぞかし恐ろしいだろうな。大磯の海岸近くの斜面には15mの高さに波の痕があるらしいが、うちの前あたりだと4~5mの津波が来ると言われている。 ちなみに、世界観測史上最大の津波の高さは、500m(1958年7月 アラスカのリツヤ湾)。日本最大の津波の高さは85m(1875年の地震津波、沖縄南方の石垣島)。日本・本州最大の津波の高さは、38.2m(1896年の明治三陸地震津波、岩手県綾里村)。有名な奥尻島の津波は30m。
では質問です。今あなたは海岸にいます。するとふいに地震が起り、その直後水平線いっぱいに波の壁が立ち上がるのをあなたは目にします。当然あなたはそれが初めて見る津波であることを直感的に悟ります。さて、あなたはどうしますか?...というか、この状況であなたの生き残る確率は何%だと思いますか?...答えは 0 %です。あなたはこう言うでしょう。「走って逃げればいいじゃあ~ん」「無理です」「じゃあ車で逃げればいいじゃあ~ん」「無理です」「じゃあ無理じゃあ~ん」「無理なんですっ!!」 では何故無理なのか...。お答えしましょう。津波はとっても早いんです!
たまに誤解している人がいますが、そもそも波というものは、どこかで発生したある力が水の中を移動して行く現象を指すもので、決して三角形の波が海の上を滑って行くわけではないんです(笑)。 津波の場合、沖合いの海底で発生した縦揺れの津波地震の力が放射状に波紋を起すのです。力の伝達速度は震源の深さに比例しますが、仮に震源の深さが5000mだとすると、海岸に到達する波のスピ-ドはおよそ1000km/h(マッハ1)位にもなるんです。つまり津波を発見してからでは、間に合わないんです。もっとも、2~3mの津波なら素早く歩道橋などに登れば案外助かるかも?ただ回りが見る見る水没していく様を見るのは、相当恐いだろうなあ。あとは開き直って波乗りしながら逃げる......とかね。
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