カテゴリ:未来の石板2
MAHO堂、宿舎部二階、マジョリズムの私室。
みゅうたち五人は、彼女の部屋に置いてある手芸・雑貨関連の蔵書を見に来ました。 ***** りずむ:「はい、ここよ。 …って前に来たわね」 クレア:「くれあの部屋お掃除したときだね」 りずむ:「ええ、そうね。 ともかくどうぞ~」 こえだ:「なんだかんだで初めてですもんね」 みなみ:「なんかわくわく」 みゅう:「失礼しまぁす」 ふぁみ:「うわ、なんか魔女ぉ… … …って感じが全くしない部屋だね」 みなみ:「すっきりというか、あっさりというか」 りずむ:「うふふ、まあね…」 ふぁみ:「殺…さっちゅう… みゅう:「殺虫剤?」 ふぁみ:「そうそれ」 みなみ:「って何が?」 こえだ:「…殺風景って言いたかったんですのね?」 みなみ:「ああ」 りずむ:「…」 クレア:「あ、チュチュだ」 りずむ:「…チュチュ、ここにいたの」 チュ :「… んあ?」 りずむ:「おはよう」 チュ :「ふわぁあ…おはよ…っ んー… …ふっ(ぐきっ) うっ!!」 みなみ:「ぐきってなったな」 みゅう:「痛いのよね、あれ」 ふぁみ:「妖精でもなるんだ」 りずむ:「… 大丈夫?」 チュ :「…うぅ… たぶん…」 りずむ:「年?」 チュ :「うるさい」 りずむ:「あ、そうそう。 小物の作り方の本なんかは…っと… だいたいこの辺にあるから」 みゅう:「はい」 りずむ:「勝手に入って見ていいからね。 っていうか作業場に持ってっといた方が楽か。 いちいちここに来るの面倒だもんね」 ふぁみ:「はい。それじゃ下に運びまぁす」 りずむ:「お願い」 こえだ:「あら」 みなみ:「写真か」 りずむ:「写真?」 みゅう:「これ。 …この写真は?」 りずむ:「ああ、パルフェよ。マジョパルフェ。 覚えてるでしょ?」 ふぁみ:「… …うん」 こえだ:「ふぁみさん、覚えてないって書いてますわよ。顔に。 …って誰ですの?」 りずむ:「ああ、こえだちゃんあの時いなかったっけ」 みなみ:「りずむさんのね、素っ裸のね」 ふぁみ:「あー、あの時の」 こえだ:「はぁ!?」 クレア:「え!?」 こえだ:「ってふぁみさんやっぱり忘れてましたわね?」 ふぁみ:「あ」 クレア:「…くれあ、マジョパルフェ様は知ってるけど… 素っ裸って何?」 みゅう:「ああ、クレアちゃんもいなかったわ、店番してた」 りずむ:「…あー あのね、昔パルフェに私の絵を描いてもらったの。 それを見つかっちゃってね」 クレア:「どこっ!?」 みなみ:「おお、クレアちゃんがやる気をだしている」 こえだ:「わたくしも見たいですわ」 りずむ:「…またね、いつか」 クレア:「ちぇーっ…見せてくれても…」 こえだ:「残念ですわ」 みなみ:「ばっちr… みゅう:「はいはいはい、みなみちゃんこれお願い」 クレア:「でもマジョパルフェ様とりずむさんがお友だちだなんて 知りませんでした」 りずむ:「うん、古くからのともだちよ」 ふぁみ:「くれあちゃん、パルフェって人エラいの?」 クレア:「もちろんよ。 最年少の元老魔女で、留学生の第一号でもあるのよ?」 りずむ:「ええ、今の女王様になってからのね」 ふぁみ:「へぇ…」 クレア:「いつもにこにこしててね、とても優しい方なの」 みなみ:「そうなんだ」 みゅう:「…でもケガされてるみたいね」 ふぁみ:「目?」 クレア:「うん。 若い頃ケガしたって聞いた」 みなみ:「ケガかぁ…」 こえだ:「りずむさんご存知なんですか?」 りずむ:「ん? …んー…」 みなみ:「… あ、この隣のは妖精?」 チュ :「それはトゥトゥ。 パルフェの妖精よ」 みなみ:「やっぱり」 チュ :「私の友達」 みゅう:「魔女同士妖精同士で友達同士なのね」 クレア:「いいなぁ」 ふぁみ:「あたしらも早く妖精欲しいね、ね?けーちゃん」 こえだ:「そ…そうですわね」 みなみ:「じゃあふぁみはあの爆発音なんとかしなくちゃね」 ふぁみ:「それを言うな。 ってかそゆこと言ったらけーちゃんも音出ないじゃんかさぁ」 こえだ:「うるさいですわよこの爆発」 ふぁみ:「…ちょっとぐらいひねりなよぉ… 『爆発』ってそのまんまじゃん」 こえだ:「え? そっちにダメ出しですの?」 ふぁみ:「ってか難しいよねぇ。 魔法の楽器」 こえだ:「…そうですわね」 りずむ:「…私にも細かいことは教えてくれないの、パルフェ」 チュ :「りずむ…?」 りずむ:「ただ、人間界でケガしたってことだけは確かなんだけどね」 みゅう:「そうなんですか…」 みなみ:「でもなんでこんな胸に手を当て…あ」 りずむ:「さすがみなみちゃん」 ふぁみ:「なに?」 みなみ:「写真立ての裏に書いてある。 ここにいるからって」 りずむ:「正解。よく気付いたわね」 みゅう:「そっかぁ… 遠く離れてても心の中にってことなのね」 みなみ:「しんきんこーそくとかで胸痛いってわけじゃないんだね」 りずむ:「あのね」 ふぁみ:「…ぶちこわしだよそれ、おねえちゃんさぁ」 こえだ:「いつもここにいる、か…」 みゅう:「…会えないんですよね?」 りずむ:「うん」 クレア:「お忙しい方だから、マジョパルフェ様は。 ね?りずむさん」 りずむ:「… そう、ね…」 チュ :「…」 りずむ:「さて、じゃ戻りましょうか。 お仕事ちょっとたまってるから」 ふぁみ:「はぁい。 っしょっと…重っ」 みなみ:「ふぁみ、半分持つよ」 ふぁみ:「んじゃこれおねがい」 みなみ:「っておい…8割以上渡すかあんたは」 ふぁみ:「えー?だって年長さんだもん」 みなみ:「あたしこう見えても力あんまないよ… みゅう、お願い~」 みゅう:「わたしも普段は力ないわよ」 クレア:「うっそ?みゅうちゃん力持ちだよ?」 ふぁみ:「うおりゃーだからなぁ」 みゅう:「それ恥ずかしいから…」 りずむ:(ともだち…か。 また会えるよね、パルフェ) 「ね?チュチュ」 チュ :「ん? あ、ああ… …そうね。また、必ず…」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 5, 2006 09:52:46 PM
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