貫徹痕
ティーガー2の砲塔側面の貫徹痕。不気味に穴が開いている。90ミリクラスの砲弾痕だろうか。脇に置かれている砲弾は、このティーガー2の88ミリL/71の徹甲弾と思われる。M36やM26パーシングに搭載されたTシリーズ50口径90ミリ戦車砲は、砲口初速1020m~820mの各種砲弾があるが、パンターやティーガーの側面装甲に対しては充分な威力を持っていた。T15E1砲弾(HVA弾)を使用した場合、距離900メートル傾斜30度で220ミリの装甲を貫徹したという。前面装甲を打ち抜かれたティーガー2は一輌もないというが、市街地で前面の重装甲を生かせず近距離から側面をまともに撃たれればこの様になるのだろう。今年は私的には大切な人と死別するということがあった。この写真のティーガー2の乗員も亡くなった方がいるかもしれない、冥福を祈りたいと思う。