靖国神社、遊就館の出来事
学生時代、授業をさぼり、靖国神社の遊就館を見学していたときの出来事です。レイテ沖海戦時の空母瑞鶴を、米軍が撮影した写真パネルを見ていたら、後ろから老人が語りかけてきました。老人はこういっておりました。「この海戦で日本が勝てば日本は戦争に勝利したと」。多少ぼけ気味の感じでしたが、しばらくこの老人の話しを聞いておりました。すると話の中で弟がこの海戦で戦死したことを話し始め、その弟が戦後自宅の庭に現れたということを話しました。霊となって現れたということではなく、本当に現れたというのです。兄弟を想う気持ちがそういう幻覚を見させたのかもしれません。あるいは、戦死は誤りで生きて帰ってきて、何かの事情ですぐに姿を消したのか。その話を周りで聞いていた他の老人達が頷きながら「うん、うん、そういうことはあるかもしれん」と小声でしみじみといっているのです。私は幽霊は信じませんが、人の一生のなかには不思議な出来事本人しか分からない出来事、そういうことがあるかもしれないなと思い遊就館を後にしました。この老人と周りにいた老人たちとの貴重な時間、今も忘れない。☆遊就館HP