テーマ:好きなクラシック(2317)
カテゴリ:音楽・映画・アート
NHK-FMのベートーベン250。
第四夜は室内楽の特集でした。 「ラズモフスキー」や「クロイツェル」の話かと思いきや、 ゲストがチェリストの長谷川陽子だったこともあり、 おもにチェロの作品を取り上げていました。 ◇ あくまで個人的な印象ですが、 ベートーベンの室内楽作品は、 シューベルトやブラームスあたりの室内楽とは、 だいぶ違うんだなあ、と思う。 楽器どうしの秘めやかな対話、といった感じの音楽じゃない。 つまり「ダイアローグ」の要素が少ないように感じます。 これはベートーベンの性格の問題でもあるだろうし、 あるいは聴力を失ったことにも関係するのかもしれませんが、 弦が響き合う滋味深さみたいなものは、あまり感じない。 ◇ 主役が弦楽器に置き換わってはいるけれど、 前半生の室内楽作品は、ピアノ協奏曲に近いし、 後半生の室内楽作品は、ピアノソナタに近い。 いわば、ピアノで歌う代わりに、 バイオリンやチェロで朗々と歌っている感じです。 外に向かっているか、 内に向かっているかの違いはあっても、 基本的にベートーベンの室内楽は「モノローグ」なのだと思いました。 徹頭徹尾、ひとりで語り、ひとりで歌っている。 ◇ 共演という意味では、 むしろ「三重協奏曲」なんかが、すごくベートーベンらしい。 スター演奏家どうしが、 火花を散らしながら、全力でぶつかっていく感じ。 このあいだ、Eテレで、 ヨーヨーマと、アンネゾフィームターと、バレンボイムの競演を見たけど、 華やかで、見てるだけでワクワクするし、 理屈抜きで楽しかったです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.12.22 11:20:04
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