カテゴリ:大豆田とわ子を分析・考察!
まめ夫。第6話。
第4話を見終わったとき、 この物語は「友人最強伝説」に行き着くだろうと、 わたしは安易な予想をしてしまったけど、 そんな安易な希望を容赦なく打ち砕くような、 突然のかごめの死。 残されてなお生きつづける者たちの孤独。 でも、まあ、考えてみれば、 『最高の離婚』でも、『Woman』でも、 『カルテット』でも、『anone』でも、 坂元裕二は、ほとんど希望のない現実とか、 救いのない孤独を淡々と描いてきたのだし、 今回のドラマも、 たしかに見た目は軽いタッチのコメディだけど、 描いている世界は基本的に変わらないのだと思う。 この物語は、 「社長はつらいよ」であり、 「金持ちはつらいよ」であり、 「セレブはつらいよ」みたいなことなのですが、 その辛さの度合いは、わたしの予想を上回っていた。 しかし、 そんなシビアな現実をしっかり受け止めて、 日々を生き続けようとする大豆田とわ子のバイタリティは、 とても魅力的で、憧れさえ感じてしまいます。 ◇ 前半部分の、 3人の女たちのストーカーまがいの身勝手を、 坂元裕二がどの立場で書いていたのか分からないけれど、 おそらく、あの3人の女性たちは、 大豆田とわ子の生きる力強さに比べて、 格段に弱く、ほとんど悲劇的なのですね。 弱さゆえに、 ひがみっぽく他人まかせで、 理不尽で我がままなのだろうと思います。 3人は、 大豆田とわ子とは真逆のキャラクターを与えられている。 彼女たちは、無意識のうちに、 大豆田とわ子の引力に惹かれ、嫉妬しながら、 元夫たちに接近してきたように見えます。 彼女たちに翻弄される元夫たちも、 それなりに上流のセレブですから、 こうした弱々しい女たちの我がままを、 内心では「男はつらいよ」と思いながら受け止めるのです。 結果的に3人の女たちは、 一方的な我がままを押しつけて去って行きますが、 そこからあとの彼女たちの運命は、 はたして生きていけるかどうかも分からないほど悲劇的です。 極端にいえば、 第6話で死んだのは、かごめだけではない気がする。 結局のところ、きびしい生存競争に勝てるのは、 唯一、大豆田とわ子だけなのです。 しかし、ドラマは、 そのことを深追いすることなく、 来週以降の物語では、1年後に飛びます。 …先週の第5話のカットを少し。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.07.13 17:20:31
[大豆田とわ子を分析・考察!] カテゴリの最新記事
|
|