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まいかのあーだこーだ

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2022.04.12
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カテゴリ:東宝シンデレラ
今ごろになって「ランジャタイ」の漫才にハマってます。

本来なら、去年のうちに、
奥森皐月をとおして知っておくべきだったのだけど…

もともと、そんなにお笑い好きってわけでもないし、
M-1などもまったく見ない人間なので、
すっかり乗りおくれて、
萌歌のラジオで紹介されるまで知らずにいました…。



若手芸人というと、
ちょっと尻込みしてしまうところもありますが、
ランジャタイの笑いの世界は、
わたしたち世代にもハマれる部分がある。

それは端的にいうと、
「江戸落語」「不条理漫画」の世界に近い。

ボケの国崎は富山県出身、
ツッコミの伊藤は鳥取県出身ですが、
関西風というよりは関東風、
そのシュールな芸風はかなり「都市型」の笑いだといえる。



代表作として知られる「風猫」は、
体内に侵入した猫が人間を操作し、
操られた人間がロボットになるという不条理ネタ。

ボケの国崎は、
ひとりで何役もこなしながら、
道具も使わず、
身ぶり手ぶりだけで異常な状況を描写していくけど、
これはかなり江戸落語の手法に近い。

実際、
ランジャタイには落語ネタもあって、
正座をしてお茶を呑む仕草などもよく出てきます。

ただし、
スケールを変えながら巨大なものと小さなものを演じ分けたり、
現実にはありえない状況を描写していくシュールな世界は、
落語をかなり現代的にアップロードしています。


体内に侵入して人間を操縦する猫

操られてロボットになる人間




かたや伊藤のツッコミは、かなり独特です。
ほとんどツッコみません。

途中までは、
国崎の描き出すシュールな世界を、
なんとか理解しようと言語化して確認するのだけど、

状況がエスカレートするにつれ、
後半は、ただ呆れて、生暖かく見つめるだけ。

もしくは、
あまりにもクレイジーな事態に、絶句したまま立ち尽くします。



この「シュールな状況に絶句する」さまは、
昔のガロなどの不条理漫画に似ていて、
伊藤の変な髪型も、そういう雰囲気を醸し出してます。
(最近、角刈りにしたらしいけど)


吉田戦車の不条理漫画「伝染るんです。」より



なお、猫に操作された人間は、
「将棋ロボ」と「カニ挟みロボ」と「お茶呑みロボ」を延々とループ。
伊藤は絶句したまま、その様子を凝視するだけ。

伊藤が言葉を失ってからこそがランジャタイの真骨頂になります。


将棋ロボになった人間。

カニ挟みロボになった人間。

お茶呑みロボになった人間。






その他のおすすめネタです…


「お鍋の美味しい季節になってきました」
キレのある描写で鍋をつくる仕草は、かなり江戸落語風。
鍋が大惨事になると、何故かピカソの「ゲルニカ」が登場するw



「くそったれ人生にさよならぽんぽん」
怪しいヨガ体操を自宅でもやるように勧められて、
はじめは生返事で誤魔化してるけど、
あまりのしつこさに途中から絶句。



「弓矢」
"弓矢で牛丼を射ってブン回したい!"とか、
"最後は笑顔でサヨナラしよっ!そのほうがいい!"とか、
謎の主張をしつづけるだけのネタ。




ちなみに、
ボケの国崎は天才肌だといわれてますが…

彼の出身地の富山県は、
ノーベル賞受賞者をたくさん輩出してる日本屈指の頭脳県だし、
たとえば「宇宙の真理」みたいなネタを見ると、
シュールな世界を極限化していく彼の発想は、
いわば「富山風」のスタイルなのかもしれない。


コンビ名を「蘭奢待」からとってるところも、ちょっと知性的です。



一方で、
ランジャタイのネタは「当たりはずれが多い」ともいわれる。

実際、いくら奇想天外な世界観といっても、
国崎の描写力に頼るところが大きいし、
伊藤がそれを分かりやすく言語化してくれないと、
観客は何をやってるのか理解できなくて、
ついていけないこともある。


それから、
ライブでは、
いつもフェードアウトして苦笑いしながら終わるけど、
わたしとしては、
疲れ果てて悲愴感のうちに去っていくほうが面白いのにな、と思う。
さもなくば、
「最後は笑顔で…」をやって、ニッコニコで帰るとか。


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最終更新日  2024.06.18 12:05:45


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