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まいかのあーだこーだ

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2023.03.31
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カテゴリ:ドラマレビュー!
TBS「夕暮れに、手をつなぐ」が終了。

最終話は、神回だったかも。
美しい映像と良いシーンの連続だったから、
夢中になってのめり込んでしまいました。

第1話と最終話だけを見れば、
ファンタジックで美しいラブストーリーだったともいえる。



北川アンチの視聴者は、彼女のドラマを、
「古臭いバブル期の恋愛ドラマ」だと侮蔑するけれど、
それは言いがかりの面もあって、
「半分青い」や「ウチカレ」は、
すくなくとも恋愛を成就させるためのドラマではなかったし、
作品のテーマも恋愛とは別のところにあった。

だから、わたしは今回も、
「世界で一番美しいラブストーリー」なんてのは、
おおかたミスリードのキャッチコピーだろうと踏んで、
これは実際は恋愛ドラマではなく、
ヒロインの恋愛も成就しないと予想してました。

しかし、終わってみれば、
わりと王道のラブストーリーでしたね…。



わたしは、最後の最後まで、
これは恋愛ドラマではないと信じてたので、

むしろ重要なのは、
自傷メンヘラ同性愛少女のセイラの存在や、
娘を捨てた母親の存在なのだろう、と考えてました。

つまり、空豆や音が、
セイラや母親の苦悩にどう向き合うかが、
この物語の最大の肝だと思っていた。

しかし、
空豆に対するセイラの愛が明らかになったのも、
母親と空豆の再会が果たされたのも、
すでにラスト近くだったから、

そこから後は、さしたる波乱もなく、
セイラの「妹」や「自傷」や「同性愛」の問題も、
母親の「苦悩」や「後悔」の問題も、
娘との「葛藤」や「和解」の過程も、
とりたてて深く突きつめられることはなく、
あっさり落とし前がついちゃった感じ。

たとえば、
序盤の爽介だのアリエルだのの話を割愛して、
あと2~3話ぶんくらい物語を前倒しすれば、
もっと深い内容にも出来ただろうけど、

結局のところ、
セイラの存在も、母親の存在も、
空豆と音の恋のダシでしかなかったっぽい。



シュガーベイブの音楽だとか、
ナミビアのYoutube動画だとか、
なにやら気まぐれに挿入されたような要素も多く、
まるで一筆書きみたいな脚本だと思えたし、

北川悦吏子も、
さかんに「体調が悪い」と言ってたので、

もしかしたら、
体力や精神力がもたなくて、
全体の構成を考えたり、
細部の吟味や推敲をする余裕がなく、
ほんとに一筆書きで書いてるんじゃないの?
…とも疑ったのだけど、

まあ、
王道的なラブストーリーとして考えれば、
全体の構成もこれで間違ってなかったのだろうし、
ジャニヲタを喜ばせるためのドラマとして見れば、
むしろこれこそが正解だったのかもしれません。









しかし、
肝心のラブストーリーも、
いまひとつ説得力に欠けたのは否めない。

そもそも、空豆と音が、
いつお互いのことを好きになったのか、
正直、あまりよく分からないし、

二人が一緒の下宿で過ごした期間は、
設定上どのぐらいの長さだったのか分からないけど、
体感的には、さほど長くなかった気がしたし、
たしかに二人でじゃれあったりはしてたものの、
それで恋愛感情が育まれたようには見えなかった。

爽介やアリエルの存在は、
いわゆる「三角関係要員」だったのでしょうが、
その三角関係をのりこえて、
空豆と音の恋愛感情が高まった…とも、あまり思えない。



広瀬すずは、
たしかに空豆のキャラになりきってたけれど、
その「恋」にのめり込んでるようには見えなかった。

…というより、

こんなことを言ったら身も蓋もありませんが、
ぶっちゃけ、広瀬すずって、
そこらのイケメンよりもずっと男前で、
恋愛への興味や、
異性への興味が乏しいように見えるのよね。

もしかしたら、
北川悦吏子もそれを見越したうえで、
空豆のキャラクターを作ってたかもしれないけれど、
それにしても、
空豆の恋愛には、いまひとつ説得力が乏しかったと思う。







そもそも、
「北川悦吏子の脚本で広瀬すずのラブストーリーを作ろう」
と考えたのは誰だったんでしょうね。

脚本家自身だったのか。
広瀬すず側の事務所だったのか。
あるいはTBSのプロデューサーだったのか。

いまさらだけど、
そのコンセプト自体に無理があった気がしないではない。
現在の広瀬すずは、
あまり恋をしそうな女性には見えないからです。

北川悦吏子は、
ほんとうにラブストーリーが書きたかったのかしら?
そして、広瀬すずは、
ほんとうにラブストーリーに出たかったのかしら?













とはいえ、今回の作品にも、
北川ドラマの魅力は随所に感じられました。

たとえば、
ファッションデザイナーの遠藤憲一なんて、
ほかではなかなか見られないし、
もともとエンケンは上手い俳優だと思うけど、
このドラマでも彼の上手さは際立っていた。

最終回での、
空豆と久遠のダイアローグも素晴らしかった。

東京に戻ってこねえか?
もったいないじゃねえか、せっかくパリで成功したのによ。
おいは、ファッションもデザインも、よう分からんくなってしまったとよ。何のために誰のために作っとるのか、よう分からんくなってしまった。作ることにときめかなくなってしまった。

心あるデザイナーなら、いちどは通る道だ。
ここがまだ途中やと言うとですか?

お前のデザインには力がある。世界中の人に着てもらいたいと思わないのかよ。
おいは目の前の人が幸せになるのが見たか。

まったく、おまえ正真正銘のバカだな。そんだけ才能あんのによ。それ神様のギフトだぞ。
神様に何をどう貰っても、どう生きるかはその人の自由よ。

人間も生まれて死ぬなら、ファッションは一瞬の夢だよ。だからこそ美しいんじゃねえか。
そうじゃ。でも、もうええと。

俺には負け犬の遠吠えにしか聞こえないけどな。
人生を戦うために生まれてきた人と、楽しむために生まれてきた人がおると。おいは楽しむために生まれてきた。先生とは違う。
こん服、おいが作ったとよ。よかデザインやろ?このリボン、みんな真似して作りよらす。

このリボンのデザイン、片方が短いんだな。それを人が真似して作るとどうなる?両方同じ長さにしてくんじゃないのか?それ、おまえ気になんないのか?片方だけもう少し短くしてくんないかなとかって思わないのか?
思う。

それが神様のギフトだ。お前に与えられた才能だよ。
生きていくのが楽しいだけのやつなんているかよ。俺そんなの信じないね。どう生きたって楽しいだけなんてあるわけがない。楽しみながら戦うんだよ。なあ、もういちど東京でやり直さないか。
いや、おいはもう自分の道ここで見つけましたんで。

そっか。

これぞダイアローグって感じ。

どちらが正しいわけでも、
どちらが間違ってるわけでもない。
どちらの言い分にも理があるのよね。





はじめて見た俳優ですが、
黒羽麻璃央も美しかったです。
やっぱり北川悦吏子は、
優しい男のエレガントな魅力を引き出すのが巧い。

トヨエツや佐藤健はもちろん、
中村倫也を見出したのも北川悦吏子ですよね。



わたしは、
てっきり中村倫也のことを、
仮面ライダー俳優か何かだと思っていた(笑)。

でも、今回の報道などを見ると、
やっぱり最初の大きなブレイクは、
朝ドラの「半分、青い」だったようです。

わたしは、
とくに彼を意識して追ってはなかったけど、
「崖っぷちホテル」とか、
「凪のお仕事」とか、
「美食探偵」とか、
「岸辺露伴」とか、
「石子と羽男」とか、
中村倫也の主要な作品を意外に押さえていた。

さらに調べてみたら、
「風のハルカ」とか、
「神はサイコロを振らない」とかにも出てたのね。
ぜんぜん覚えてませんが(笑)。

朝ドラの「風のハルカ」に出てたってことは、
大森美香も、彼の魅力を見抜いていた可能性が高い。
脚本家の能力って、そういうところに出ます。







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最終更新日  2023.05.14 06:34:30


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