テーマ:政治について(19982)
カテゴリ:メディアトピック
宝塚歌劇団に「いじめ」があったかどうかは、
わたしの知るところではありませんが、 一般的にいえば、 企業であれ、学校であれ、劇団であれ、 いじめやハラスメントはありうることです。 ◇ 何らかの問題が生じたとき、 企業や学校や劇団などの運営主体は、 社会に対して、 あるいは組織内部に対して、 あるいは被害者や加害者に対して、 コンプライアンスに則った行動をすべきだし、 今回は宝塚歌劇団にもそれが求められるはずですが、 いじめやハラスメントそのものが、 そうした法令遵守によって回避できるわけではありません。 ◇ 集団生活の内部で、 いじめやハラスメントを回避するためには、 何らかの技術的なメソッドやノウハウが必要です。 運営主体の法令順守によって防げるわけでもなければ、 個々人への啓発や意識改革によって防げるわけでもない。 いじめやハラスメントが発生する機序を、 科学的に(人間学・心理学・行動学的に)解明したうえで、 それが発生しにくいシステムを構築しなければ、 それを防ぐことは出来ないと思います。 宝塚歌劇団のように、 メンバーを選抜した集団でさえ問題を防げないなら、 一般の公立学校などでは、なおさらです。 ◇ わたしは、 ドラマ「最高の教師」についての記事にも書きましたが、 いじめのような問題を防げないなら、 いずれ学校のシステムは解体せざるを得なくなると思う。 それは教師や生徒に努力を促したところで解決できません。 もしも、 宝塚歌劇団が今後の存続を期するのであれば、 企業として、あるいは劇団として、 世界的な知見やノウハウを集め、 いじめやハラスメントを生まないシステムを、 日本の企業や学校・劇団に率先して開発せねばならない。 それは、たんに宝塚歌劇団だけの課題ではないからです。 ◇ また、 このような問題に対して、 経済産業省や文部科学省は、 もっと敏感に反応していく必要があります。 有効な処方箋を生み出すことなく、 ただ予算を分配するだけの役割に甘んじるなら、 行政機関の存在意義そのものが疑われることになる。 ジャニーズ問題を見れば分かるとおり、 これは「日本というシステムの存続」にかかわる問題です。 何の対処もできぬままに放置すれば、 日本のあらゆるシステムが瓦解することになりかねない。 だからこそ、 国も、企業も、学校も、劇団も、 もっと科学的な態度で取り組む必要があります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.06.17 20:40:56
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