カテゴリ:メディアトピック
相沢友子のインスタの文章は、
昨日の記事にまるまる引用したとおりですが、 あの文章が、 芦原妃名子を攻撃したものだったかどうかは、 文面そのものからは読み取れないし、 内心どう思っていたかも知りようがない。 すくなくとも、 あからさまに原作者を攻撃した文面ではありません。 ◇ しかし、 この相沢友子の文章を受けて、 彼女の仲間やフォロワーの一部が、 芦原妃名子をあからさまに「悪者」と見なした、 …そういうフシはあるっぽい。 たしかに、 日テレや小学館の二枚舌に気づかなければ、 芦原妃名子が悪者に見えてしまっても仕方ない面はある。 とはいえ、 もし相沢友子本人に攻撃の意図がなかったとすれば、 こうした「援軍」の存在はかえって迷惑なのよね。 意図せずして対立図式が出きあがり、 そのうえ自分が矢面に立たされるのだから。 でも、その「援軍」の人たちは、 おそらく相沢友子のファンや仲間なのだろうし、 当人たちはよかれと思って、 つまりは「相沢友子のために」やってるわけなので、 それをむげに諌めたり非難したりもできない。 そういう板挟みに陥ってしまう。 ◇ それと同じことは芦原妃名子の側でも起こります。 本人は相沢友子を攻撃するつもりがなくても、 取り巻きの「援軍」の人たちは、 ここぞとばかりに芦原妃名子を守れ!といって、 相沢友子の陣営へ一斉攻撃をはじめてしまう。 その結果、 他人を傷つけることをいちばん嫌った漫画家が、 なぜか、その攻撃の最前線に立たされてしまう。 これはかなり絶望的だったかもしれません。 ◇ 太平洋戦争のときの天皇が、それとほぼ同じ。 本人はアメリカと戦うつもりなどなかったのに、 愛国的な天皇主義者たちが「天皇万歳!」と叫び、 勇ましくも鬼畜米英に立ち向かってしまう。 そして天皇が、その矢面に立たされてしまう。 勇ましい愛国主義者たちは、 さぞかし天皇を崇拝していたのでしょうが、 崇拝された側にとっては、はなはだしい迷惑。 さいわい昭和天皇は戦犯にはなりませんでしたが、 ひとつ間違えれば処刑されていました。 ◇ これにそっくりなことはジャニヲタにも言える。 ジャニヲタ軍団は、 大好きなジャニタレを守ろうとするあまり、 ジャニー喜多川の性犯罪まで擁護していたわけですが、 それがかえって世間の反感を買って、 ジャニーズもジャニタレも窮地に追いこまれてしまった。 しかしながら、 ジャニヲタの人たちはあくまで善意のつもりだから、 ジャニタレたちは、 それに対して怒りを向けるわけにもいかず、 ひたすら出口の見えない板挟みに苛まれていく。 ◇ わたしの知っている範囲でいえば、 上白石萌音にも同じようなことがありましたね。 一部のファンが、 「なんで紅白司会は萌音ちゃんじゃなくて橋本環奈なの?!」 と言って橋本環奈のことをディスりはじめた。 しかし、それで迷惑するのは萌音本人なのです。 なぜ友人の橋本環奈と対立しなければならないのか? 萌音の場合は さすがに我慢がならなかったらしく、 すかさず自分のファンに本気で怒っていましたが、 実際、そうでもしなければ収まらないのです。 本人たちは善意のつもりでやっている。 競合相手を蹴落とすことが、 大好きな「萌音ちゃんのため」だと信じてる。 ◇ こういうことは何度も何度も繰り返される。 そして、くりかえし死者を出すことになる。 当人たちには悪気がないどころか、 むしろ正義だと思ってるから、なおさら質が悪い。 まよわず敵陣を攻撃することが、 仲間や崇拝者に尽くすことだと信じて疑わないし、 その過ちに気づく理性と想像力は決定的に足りていない。 バカにつける薬が是非とも必要なのだけれど、 それはなかなか見つからないのです。 ◇ ◇ ◇ 絶賛暴走中の漫画ヲタク軍団が、 ネトウヨやジャニヲタとよく似てるのは、 組織の隠蔽体質に加担してしまうところにもいえます。 漫画ヲタクは、 好きな漫画や漫画家を守ろうとするあまり、 その媒体である小学館をも擁護しようとするのです。 編集担当者は漫画家の味方にちがいない! …と信じて疑おうとしないし、 小学館の企業風土に多少の疑念があっても、 そこには蓋をして見ないようにする。 とりわけ、 ふだんから小学館の漫画や雑誌を愛読してる人たちは、 できれば小学館が「悪」だとは思いたくないし、 可能なら日テレと脚本家だけが悪いという図式に持ち込みたい。 ◇ これはジャニヲタが、 大好きなジャニタレを守ろうとするあまり、 ジャニー喜多川の性犯罪に蓋をして、 それを見ないようにしてたのとまったく同じだし、 ネトウヨが、 政権与党や自衛隊の不祥事や失態を擁護したり、 その隠蔽に加担したりして、 問題をうやむやにしようとする心理にも似ています。 つまり、 都合のよい面ばかりに目を向けて、 不都合な真実からは目を背けようとする。 ◇ ジャニーズの問題が改善されなかったのは、 シャニヲタがその暗部に蓋をし続けてきたからでもある。 日本が戦争に負けたのは、 当時の自称愛国主義者の連中が、 日本軍の失態や敗退に蓋をして目を向けず、 勇ましい活躍や成果ばかりを称えつづけ、 真実の隠蔽に手を貸してしまったからでもある。 現在の漫画ヲタク軍団が、 不都合な真実から目をそむけて小学館を擁護するかぎり、 小学館の側もまた、 みずからの暗部と隠蔽体質を変えようとはしないでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.06.17 20:31:19
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