カテゴリ:ドラマレビュー!
赤楚衛二×錦戸亮「Re:リベンジ」第7話。
なんとも不思議なドラマだと感じてましたが、 今回もまた予想に反するえげつない展開! 乃愛ちゃん、こういう役なのね… TBS「恋つづ」の天堂先生だけでなく、 日テレ「Dr.チョコレート」の唯ちゃんも逆手に取ってる?? どんな結末へ向かうのか分かりませんが、 よくもわるくも目が離せなくなってる。 ◇ 赤楚くん演じる天堂海斗は、 いまや権力に目を眩ませたダークヒーロー。 その意味では「白い巨塔」の財前五郎みたい。 しかし、財前と天堂では、 もとのキャラがだいぶ違う。 人物の類型はほぼ真逆じゃないかと思います。 財前の場合は、 はじめから野心の塊だったし、 およそ正義や善からは遠い人間で、 他人の苦しみを何とも感じないサイコパスでした。 それに対して、 赤楚くん演じる天堂海斗は、 当初から野心をもってたわけじゃなく、 事実誤認や復讐心にもとづく正義感に駆られて、 はじめて権力を志向しはじめた人ですよね。 正義感も強いし、 他人の痛みに共感できる善人だけれど、 端的にいえば《アホなダメ男》なのです。 ◇ 日テレ「こっち向いてよ向井くん」でも、 赤楚くんは《善人だけどダメ男》という役だったし、 NHK朝ドラ「舞いあがれ!」の貴司くんも、 おおむね《善人だけどダメ男》だったと思う。 さらに、 TBS「ペンディングトレイン」の優斗も、 どこかしら《正義感の強いアホ》っぽかったのです。 本作では、 そのダメっぷりやアホっぷりが許容範囲を超え、 もはや笑えない次元の「悪」にまで達してる。 ある意味、赤楚くんは、 新しいジャンルというか、 今までにない人物類型を確立してるかもしれません。 ◇ 海斗は、 視聴者を困惑させる主人公だし、 通常のドラマのセオリーを逸脱してます。 でも、それがとてもリアルでもある。 悪意が「悪」を生むのではなく、 誤った正義や愚かな善意が「悪」を生む。 人間の「悪」って、そういうものかもしれません。 たとえ悪意がなくても、 弱くて愚かな人間が《器以上の力》をもってしまうと、 結果的に「悪」になってしまう。 これって、 政治にも経済にも、 科学技術にも言えることだと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.06.19 15:27:22
[ドラマレビュー!] カテゴリの最新記事
|
|