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まいかのあーだこーだ

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2024.08.07
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カテゴリ:NHK朝ドラ
朝ドラ「虎に翼」第18週。
星航一(岡田将生)は「総力戦研究所」のメンバーでした。



猪瀬直樹の『昭和16年夏の敗戦』のことは、
おおよその内容くらいしか知らず、
朝ドラのモデルになった三淵嘉子の夫が、
それに関係する人物だとも知らなかった。

日本の近代のドラマとしては、
三淵嘉子の人生を描くこと以上に、
その夫の三淵乾太郎を描く意味のほうが大きい。

今回の朝ドラの主眼も、じつはそちらにあるのかも。



これは、
戦争の被害者の物語ではなく、
国策にかかわった加害者の物語になるわけだし、

その意味でいえば、
今年のオスカーを総なめにした、
映画『オッペンハイマー』に通じる部分もある。

三淵嘉子は戦争で家族を亡くしてるわけだから、
夫が「加害者」で妻が「被害者」みたいな関係でもある。



去年の朝ドラ「らんまん」でも、
後半は主人公の妻のほうに焦点が当たってました。

今回もやはり、ドラマの後半部分は、
主人公の夫のほうに焦点が当てられて、
それを支える妻と娘の物語に変わるのかしら?




ところで…

戦前の総力戦研究所が、
「日本必敗」を予測したにもかかわらず、
なぜ政府は開戦へと突き進んだのか?


この問題って、じつはとてもシンプルです。

1.政治に左右されない科学的なシミュレーション
2.そのシミュレーションを意思決定に反映する仕組み

上の2つがちゃんと両立してれば、
判断を間違うことはほとんどないのよね。



太平洋戦争の場合は、
「1」のシミュレーションはきっちり出来てたのに、
それを意思決定へ反映させることが出来なかった。

逆に、戦後の原発行政では、
御用学者たちがデータを捏造し、
出鱈目なシミュレーションにもとづいて、
安全神話をばらまいてしまったために失策を招いた。

バブル崩壊後の企業経営においても、
正確な予測を立てた人たちはいたはずだけど、
あらゆる現場において、その声を無視したり抑圧したりして、
組織全体が「バブル的な仕草」を改めないまま、
失われた30年を長引かせてしまってる。



戦争にかんしても、コロナにかんしても、
原発にかんしても、企業経営にかんしても、
あるいはスポーツの指導や采配についてでさえ、

科学的なシミュレーションにもとづいて、
かなり正確な予測を立てることは可能なのだけど、
それを意思決定に反映させる仕組みがなければ、
なんの意味もありません。

日本の社会には、それが決定的に欠けている。



正確なシミュレーションの出来る科学者は限られており、
その精緻な分析内容を理解できる人も限られてます。

一般の日本人は、非常に読解力が乏しいので、
物事の是非を判断するときには、
「何を言ってるか」ではなく「誰が言ってるか」に左右される。
その結果、科学的なシミュレーションは無視される。

科学者の神経質な主張よりも、
権力者の発言のほうになびいてしまうからです。
長いものに巻かれるとは、そういうことですね。
そのような日本人の特質は戦前から変わってません。



シミュレーションの妥当性を判定し、
それを権威づけるための仕組みが欠けている。

だから、
日本は同じ失敗を何度も繰り返すことになります。




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最終更新日  2024.08.10 06:45:21


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