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スペインが5-3で地元のフランスに勝ちました。
黒人の個の力のフランス。 白人の組織力のスペイン。 接戦だったのだけど、 内容的にはスペインの圧勝という印象です。 ◇ フランスは、 チャンスはたくさん作ったものの、 なにやら数打ちゃ当たるってな感じで、 スペインの組織力を上回るような、 目を見張るほどの個のファンタジーはなかった。 決定力という点でも、 スペインのほうが確実にチャンスをものにしてた。 FWのマテタは、 最後は歩くことも出来なくなって、 柔道のリネールみたいな英雄にはなれずに終わった。 ◇ 同じヨーロッパのラテン系の国でありながら、 フランスとスペインはとても対照的だと思います。 サッカーを見ながら、 文化の違いとか、思想の違いまで感じてしまった。 オリンピックで活躍してるフランスの選手は、 (柔道団体のメンバーも全員が黒人でしたが) 圧倒的に黒人が多いですよね。 つまり、フランスは、 黒人にも「自由」と「平等」を与えて、 彼らの活躍をリスペクトしてるわけですが、 今回にかぎっていえば、 とてつもなく若いメンバーを揃えながらも、 あくまで白人の流儀を守ったスペインが一枚上だった。 ◇ 先日のNHK「ドキュメント72時間」では、 パリの漫画喫茶に密着してましたが、 家族連れや、 教師など知的な職業の客層が多い店なのに、 取材したお客さんの半分くらいが黒人でした。 それだけ黒人の人口が多く、 フランス社会に溶け込んでるってことでしょう。 ドリンク飲み放題で、日本のお菓子やカップラーメンなども食べれる。 営業時間は午後の数時間だけ。個室はなくオープンスペースのみ。 なんとなく私設図書室のように利用されてる感じ。
人種差別がないわけではなく、 就職などにハンデはあるようだけど、 フランス社会は基本的に、 黒人にも「自由」と「平等」を与えてます。 目下、イギリスでさえ、 ルワンダ人をめぐって暴動が起こってますが… 国の理念として、 「自由・平等・博愛」を掲げるフランスは、 ファシズムを採用したイタリアやスペインとは違うし、 自由主義陣営だったイギリスとも違うのかもしれない。 ◇ 今回のオリンピックは、 《フランスという国をいかに評価すべきか》 について、いろいろと考えさせられる。 開会式では、 ナショナリズムを喚起するわけでもなく、 パリのお洒落な文化をアピールするわけでもなく、 いったい何をやったのかといえば… フランス革命の精神に立ち返って、 過激なまでに「自由・平等・博愛」を掲げた形ですよね。 そのためになら、 マリー・アントワネットの生首に歌わせることも、 聖書をLGBT風に再解釈することさえ躊躇しなかった。 ◇ フランス人は、 多様性と寛容を尊重する意思をもつ半面、 きわめて自尊心が強く高慢ちきでもあります。 音楽を聴いても、映画やアートを見ても、 皮肉や悪ふざけに満ちあふれていて、 作者に話をさせても、はぐらかすことが多い。 五輪旗を逆さにしたり、 韓国を北朝鮮呼ばわりしたりするのも、 なかば意図的な挑発じゃないかと思ってしまう。 つまり、フランスは、 ルールや良識に従うよりも、 自分たちが新しいルールや良識を作ろうと考える国です。 ◇ よかれあしかれ、 フランスにはフランスの考え方があるなあ… と感じさせられてます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.08.16 20:09:22
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