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Tverで、
黒島結菜版の「時をかける少女」を見てます。 日テレの2016年作品。全5話です。 ◇ 黒島結菜的には、 萌歌と共演した「さよならドビュッシー」と同年、 NHK「アシガール」の前年の作品。 実際、 翌年の「アシガール」のプロトタイプっぽいし、 黒島結菜のキャラもかなりかぶってる。 時間移動の能力を得て調子に乗ってる感じは、 ちょっと「のび太くん」っぽくもあるけど、 細田版アニメの主人公にも近いかもしれません。 ◇ 1967 筒井康隆「時をかける少女」 1972 NHK少年ドラマシリーズ「タイムトラベラー」 1983 大林宣彦×原田知世「時をかける少女」 1997 角川春樹×中本奈奈「時をかける少女」 2006 細田守「時をかける少女」 2010 谷口正晃×仲里依紗「時をかける少女」 2016 黒島結菜「時をかける少女」 2018 上田誠×上白石萌歌「続・時をかける少女」 大林版は、広島の尾道が舞台でしたが、 このドラマは、 静岡の藤浦という架空の町が舞台です。 瀬戸内海じゃなくて太平洋だけど、 石段の坂道が出てきたりするところは、 広島や長崎の雰囲気に共通しますね。 また、大林の尾道三部作は、 「転校生」でシューマン《トロイメライ》を使い、 「時をかける少女」でリスト《愛の夢》 を使い、 「さびしんぼう」でショパン《別れの曲》 を使いましたが、 このドラマでも、 池頼広のトロイメライ風の劇伴がくりかえし流れて、 ノスタルジックな雰囲気を真似てます。 ◇ 原作の基本設定を守りつつ、 プラスアルファの要素をいろいろ加えてる感じ。 主要キャラは、 芳山和子 → 芳山未羽みはね 深町一夫 → 深町翔平しょうへい と今風の名前に変わってる。 浅倉吾朗の名前はそのままですが、 実家は床屋に変わってます。 (原作では荒物屋、大林版では醤油屋) また、大林版では、 深町くん(高柳良一)が長身のイケメンで、 吾郎ちゃん(尾美としのり)はずんぐりの3枚目だったのに、 このドラマは、 深町くんが菊池風磨、 吾郎ちゃんが竹内涼真なので、 キャラ的に逆転してる感じ? そして大林版では、 吾郎ちゃんの恋愛要素を表に出さないけど、 このドラマでは、 吾郎ちゃんの恋愛感情がはっきり描かれて、 主人公もそれを知ることになる。 ただ、 主人公は「今の関係を壊したくない」と思って、 吾郎ちゃんと友達以上になるのを望んでない。 ◇ 一方、 深町くんのいた未来では、 《遺伝子の適性に合わせて配偶者を決める》らしく、 そもそも恋愛というものが存在しない。 深町くんは、 現代にタイムスリップして、 はじめて恋愛体験をするわけですね。 ちなみに、 未来からやってきたのは、 深町くんひとりではなく、 後輩の女の子(吉本実憂)も一緒です。 時間警察は登場しませんが、 町内に未来人のおじさん(高橋克実)が紛れてる。 ◇ 同級生の役で、 三浦透子や八木莉可子が出てるのも興味深い。 八木莉可子は、 これがドラマデビューだったみたい。 「舞いあがれ」や「おとなりに銀河」では、 ちょっと "かぐや姫" っぽいキャラでしたが、 このドラマでは、 《七夕の日にリュウグウノツカイを発見する》 という "織姫&乙姫" みたいな役どころ。 しかも、ネットアイドルという設定なので、 去年の「パリピ孔明」のプロトタイプっぽくもある。 調べてみたら、 黒島結菜と八木莉可子は「クロサギ」でも共演してるのね。 でも、一緒のシーンがあったかどうか記憶にない…。 ◇ 2016年当時の黒島結菜は、 日芸の写真科に所属してたはずだけど、 ドラマでも写真部の設定です。 竹内涼真は当時23才だったので、 高3の役はやや無理がある気もしますが、 彼も本人と同じくサッカー少年だった設定。 ドラマとしては、 NHK「アシガール」のほうが面白いかな。 でも、 時かけの過去版と比較して見るなら、 なかなか興味深い作品になってると思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.10.02 03:06:15
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