カテゴリ:岸辺露伴と小泉八雲。
NHK「ドキュメント72時間」で、
鳥取の花見潟はなみがた墓地の回を見ました。 中世ごろから存在した墓地だそうです。 高さ3mほどの鎌倉時代の石塔などもある。 おそらく、 江戸の檀家制度よりも前の、 古い祖先供養の形が残ってるのでしょうね。 現在は、 あらゆる宗派のお墓が混在してて、 キリスト教のお墓があったりもする。 ◇ 位置的にいうと… 背後に大山があり、 前方に隠岐の島が見える海岸です。 松江の黄泉平坂や、 https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202310070000/ 島根半島の加賀の潜戸からも遠くない。 https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202405110000/ その意味では出雲文化圏と言えるかもしれません。 ネットの情報によれば、 小泉八雲も新婚旅行でこの墓地に来たそうです。 ◇ お墓には石灯篭が備えられてて、 お盆になると一斉に「迎え火」や「送り火」を灯す習わし。 海岸の「迎え火」にも川の「燈籠流し」にも、 あるいは「不知火」や「龍灯」などの伝承にも言えるけど、 海の向こうに死者の世界があるという思想ですね。 垂直方向に「天国」と「地獄」があるのじゃなく、 水平方向の海の彼方に、文字どおりの「彼岸」があると。 考えてみれば、 あの世への入口である「黄泉平坂」も、 賽の河原である「加賀の潜戸」も、 海に面した場所にある点では共通してます。
◇ ちなみに、 沖縄の墓地もお寺とは無関係な場所にあって、 (琉球王国に檀家制度がなかったからですね) お墓が海辺に建ってることも多いのではないかしら? そして昔の沖縄には、 海風に遺体をさらす風葬があったとも聞く。 今回の番組によれば、 花見潟墓地じゃ昭和の半ばまで土葬だったらしい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.10.06 09:00:10
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