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日曜日の休みを利用し、神戸市東灘区の山沿いの急傾斜地など住吉川沿いを中心に災害危険個所を久しぶりに巡回してきた。
現役時代、梅雨前の4月5月にかけて、消防署員を動員し、東灘区の地域防災計画・水防計画の見直しを行い、水防危険個所の調査を行ってきた経緯があるため、今回の広島市の災害を知ってから、気になって仕方がなかったからだ。 背景にある六甲山は広島と同じ花崗岩質で、明治期まではハゲ山であったこともあって、これまでたびたび土砂崩れがあり、多くの人命や財産が失われてきたいわくつきの災害多発地域である。 昭和13年の阪神大水害などは谷崎潤一郎の作品にも描かれているが、 総降水量は六甲山で616mmという記録的な雨のため 六甲山が総崩れともいうべき土石流が発生し、死者・行方不明者715人 神戸市は当時の全人口の72%、全家屋の72%が被災した。 その危険性は、行政も住民も比較的理解が進んでおり、今回の危険個所巡回箇所のほとんどが がちがちにコンクリートで補強され 砂防ダムも新調されている箇所が多く見られた。 阪神大震災でも損傷があったため、国の予算も多く投入されたことがうかがえた。 広島市のように手つかずの危険個所は、さすがに見ることはできなかったので、とりあえず一安心。 消防の現役時代は8/30の日記にも書いたように、大雨の時期になると安心できず、上司の指示を待つことなく病的なほどパトロール出動を繰り返した。 かつての太平洋戦争のミッドウェー海戦の敗因は、敵のパトロールに味方空母が先に発見されたためと聞き及んでいる。 災害との戦いも戦争と同じである。 先に危険個所の異常を発見するため、 消防車両の屋根をたたく雨の音を聞きながら現場に出向き、 土石流など災害発生の前兆をその五感で感じ取る。 市街地であっても道路の雨水側溝の流量を見る。 もし、道路面まで水流があふれていると、危険信号である。 ただちに無線で本部に連絡し、防災・水防指令の格上げ、避難勧告・指示等の発令を要請 そのためのパトロールである。 広島市消防局も、安佐南区をはじめ、市内危険個所に雨量計を設置し、監視していたと聞く。 パトロール出動を怠っていなかったと、元消防OBとして信じたいが・・・・・ 砂防ダムも設置されてなかったようなので、どうだっただろうか・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年09月02日 14時44分00秒
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