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カテゴリ:木の葉の隠れ里(大阪市大正区の紹介)
偉大な大正区ものがたり
1 世界初!装甲軍艦出陣の巻 ここ大正区は東西に木津川と尻無川、北に岩崎運河、南に大阪湾と四方を河川に囲まれ、古くから水運の要衝であった。 戦国時代、兵糧運搬の制海権を巡って、毛利方の村上水軍と織田方水軍が2回にわたって激突した「木津川沖海戦」があったのも現在の大正区南部の海域である。(図1) 特筆すべきはこの海戦で世界初の装甲軍艦が織田方に配備された記録があり、光栄の戦国ゲームや大航海ゲームにも採用されている。(図2) 木造船は火攻めに弱く、古代中国の三国志時代の赤壁の戦いでも、船舶火災が雌雄を決したほどで、毛利水軍が焙烙火矢と呼ばれる新兵器で織田方を圧倒し第1回木津川沖海戦では完勝している。 敗報を聞いた織田信長は激怒し「燃えない船を作れ!」と水軍の将たる九鬼 嘉隆に厳命し、1578年第二回木津川沖海戦を迎えることになる。 村上方の将 「しょうこりもなく、たった7隻で無敵のわが村上水軍(600隻)にむかってくるとは、おろかものだのう」 「やや、敵は妙な船をくりだしてきたぞ」 織田方 「シーン」無言 村上方 「敵の船足はノロいぞ、包囲して、前回同様船ごと火ダルマにしてやれ」 「コンカンコン」 「おかしら、火矢が通じません、跳ね返されてしまいます」 開戦以来沈黙を通してきた織田方であるが、突然として軍船の前面と左右の扉が開き、砲門が開かれた。 「ズドーン」「ドーン」「ドーン」 沈黙を破り3発の雷鳴が響く。 その瞬間、村上方の船が木っ端微塵に! なんと鉄張り装甲だけでなく、大砲も装備されていたのである。 すなわち艦砲射撃が開始された。 これでは、木造船だけの村上側はたまらない。 一瞬のうちに勝敗は決してしまった。 織田方の完勝である。 ディズニー映画「パイレーツofカリビアン」に登場する海賊船や英国軍艦は、大砲こそ備えているもののオール木造船である。 もし、両雄が戦火を交えればどちらが勝つか? いずれにしろ、装甲軍艦が欧州列強国に誕生するのは、この鉄張軍船に遅れること280年後の1859年にフランス海軍が進水させた装甲艦ラ・グロワールで、織田方水軍の先進性は評価されていい。(図3) なお、敗者となった村上水軍の名誉のために追記しておくが、日露戦争の日本海海戦における東郷ターン・T字旋回作戦も、村上水軍の戦法教科書に記載されており、艦隊参謀たる秋山真之が採用し成果を挙げたことで、戦国最強水軍の評価は燦然として輝いている。(図4) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年12月08日 00時48分09秒
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