麻原教祖が執行されたことについて、マスメディアでは、まるで決まり文句のように「真相は闇の中」というフレーズが使われる。
しかし裁判記録を見ると、自身が不利にならぬよう刑を免れようとジタバタしていることが明白で、疑問点はまったくない。
また、普通の若者が、なぜ洗脳されたかについても、裁判記録が公開されると、いずれ明らかになるだろう。
ただ、報道でわかることだが、麻原教祖は、言葉を巧妙に使い分けていたことがわかる。
たとえば「殺人=漢語」を「ポア=外来語(チベット)」といいかえて、信者に「ひとごろし=やまと言葉」を命じるのである。
かつて言霊使いを自称していた拙者は、どの言葉を発すれば相手にどのような霊的影響を与えるかを考慮してきた。
相手を感動させたりするには、やまと言葉すなわち訓読み言葉をつかう。
日本人にとって1万年以上使用した縄文時代からの言葉であるから、魂に響き、相手の脳裏に即座にイメージを生じさせることができる。(事例 ひとごろし)
そして、2000年前に導入した漢語=音読み言葉。
これは、教養人の専門用語であり、音声では幾分よそよそしく聞こえるため、印象が薄い。(事例 さつじん=殺人)
さらに外来語、カタカナ言葉である。
知っている方や、常用する方でないと、さっぱり意味が伝わらない。
ぜんぜん異なったイメージを抱かせることにもなり、罪悪感も生じない。(事例 ぽあ=ポア)
麻原は言霊の悪用者で「黒言霊使い」と呼べる。
なお、言葉だけで、励ましたり、元気にさせたり、冷静さを取り戻させたりもできるが、これを「ホワイト=白言霊使い」と拙者は定義している。
また、日本語(やまと言葉)は1万年以上の歴史があり、途中漢語も取り入れた関係で発音用のカタカナを発明し、明治期になって欧州語を漢訳し、戦後も外国語をカタカタ表記するなどして、どんどん日本語として取り入れた。
なかなか奥深い言語だと思う。