|
テーマ:私の好きな歴史の話(182)
カテゴリ:小説
1866年、英軍の仕掛けた宮廷クーデターを逃れたカナウン皇太子は、平和路線を続けていたミンドン王を説得し、宮廷内の英軍スパイを排除した1868年になってヤンゴン奪回作戦を発動する。 時同じく、1868年五稜郭で蝦夷共和国の独立宣言を終えたばかりの榎本武揚大統領から密書が届く。 「蝦夷共和国は同じ日本軍である薩長とはこれ以上戦わない。ロッシュ公使と協議の上、フランスの協力を得てミャンマーの英軍と対峙することになった。〇月〇日をもってヤンゴン湾に突入し、英国艦隊をせん滅する」 カナウンは1863年の薩英戦争で、英艦隊を撃退したことは聞いている。 ゲリラ部隊がヤンゴンのシェダゴンパゴダに潜入。火砲を配備する。 かつての英緬戦争で、少数の英軍が立てこもったシェダゴンパゴダの防衛力を甘く見た王国軍将軍の失敗をにらんでの作戦だ。 カナウンは西欧への留学を積極的に進め、近代戦を学んだ幕僚を持っていた。 パゴダに籠って10日後、英軍は戦力を整え、総攻撃を加えようとしたころ、ヤンゴン湾で異変が生じた。 榎本艦隊が到着したのである。 蝦夷共和国は万国公法に基づき、薩長とは別の独立国であって、すでに英国とは宣戦布告されていた。 英国植民地艦隊は全滅した。 榎本艦隊開陽丸の最新式16センチクルップ施条砲18門の威力はすさまじく、英軍のアームストロング砲を凌駕したのである。 下ビルマから英軍は駆逐され、再び孔雀の王国旗が掲げられた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年06月17日 12時33分37秒
コメント(0) | コメントを書く
[小説] カテゴリの最新記事
|
|