J. L. Berggren『中世イスラーム数学史 エピソードでたどるアラビア数学』丸善(2023年)9784621308233
01234...といった数字がアラビア数字と呼ばれ、我々日頃の生活に欠かせないほど馴染み深くても、そもそもの馴初めたるアラビア数学に思いをはせる機会もあまりないであろうか。本書では、アラビア数学の歴史や文化的な背景等を踏まえて最新研究を含めて集大成にしており、類書のほとんどないイスラーム数学史(アラビア数学史)分野では一番詳しい原書の初翻訳となっている。アラビア数学全般を通史的に扱っており、アラビア数学の全体像を学ぶのに最適であろう。数学史・科学史では必ず出てくるのにもかかわらず、類書のほとんどないイスラーム数学史(アラビア数学史)分野では一番詳しい原書の初翻訳。20世紀後半以降、格段に進歩したアラビア数学研究の最新成果をふんだんに盛り込み、さらに文化的背景(イスラーム文化との関連)にも言及しながら、アラビア数学史の全貌を興味深く解説。とりわけ今まで知られていなかったマグレブ地域(北アフリカ)のアラビア数学,組み合わせ法などの話題も紹介。アラビア数学全般を通史的に扱った、他に類書のない基本図書の決定版。アラビア数学の重要テーマが網羅されており、アラビア数学の全体像を学ぶのに最適。中世イスラーム数学史 エピソードでたどるアラビア数学 [ 三浦 伸夫 ]価格:8,800円(税込、送料無料) (2023/12/21時点) 楽天で購入 発売日:2023年12月01日頃著者/編集:三浦 伸夫(監修・訳), 坂田 基如(訳), J. L. Berggren(著)出版社:丸善出版発行形態:単行本ページ数:314pISBN:9784621308233第1章 イスラーム世界の科学の始まり1 イスラームの始まり2 イスラームによる外来の学問の受容3 4人のムスリム科学者たち 3.1 序3.2 フワーリズミー3.3 ビールーニー3.4 ウマル・ハイヤーム3.5 カーシー4 史 料5 アラビア語とアラビア語の名前5.1 アラビア語5.2 アラビア語を音訳する練習問題参考文献第2章 イスラーム世界の算術1 10進法体系2 クーシュヤールの算術2.1 算術の概観 2.2 加 法2.3 減 法2.4 乗 法2.5 除 法3 分数の算術4 小数の発見5 ムスリムの60進法体系算術5.1 60進法の歴史5.2 60進数の加法と減法5.3 60進数の乗法5.4 60進数の除法6 平方根6.1 カーシーが示した方法6.2 平方根の近似値を得る6.3 近似値の数学的根拠を考える7 カーシーによる5乗根の開法7.1 累乗根の開法7.2 計算全体の構図7.3 最初の二つの数字を見つける手順7.4 手順の数学的根拠7.5 残された手順7.6 根の分数部分8 イスラームに特質的な相続問題8.1 最初の相続問題8.2 二番目の相続問題8.3 喜捨の計算について練習問題参考文献第3章 イスラーム世界の幾何学1 幾何学的作図2 イスラーム幾何学にとってのギリシャ文献3 アポロニオスの円錐曲線論3.1 パラボラの特性3.2 ハイパボラの特性 4 アブー・サフル・クーヒーによる正七角形についての考察4.1 アルキメデスによる正七角形の作図4.2 アブー・サフルによる解析5 正九角形の作図5.1 ネウシス作図5.2 対立する静的幾何学と動的幾何学5.3 アブー・サフルによる角の3等分6 円錐曲線の作図6.1 イブラーヒーム・イブン・シナーンの生涯6.2 イブラーヒーム・イブン・シナーンによるパラボラの考察6.3 イブラーヒーム・イブン・シナーンによるハイパボラの考察7 幾何光学の問題8 劣化コンパスの幾何学9 ムウタマン・イブン・フードの『イスティクマクール』10 実用的な計量幾何学練習問題参考文献第4章 イスラーム世界の代数学1 未知量に関する問題2 イスラーム代数学の源泉3 フワーリズミーの代数学3.1 フワーリズミーの代数学の中にある基本的な考え方3.2 フワーリズミーによるx^2+21=10xの考察4 サービトの2次方程式に関する証明4.1 サービトの証明5 アブー・カーミルによる代数学に関する考察5.1 フワーリズミーとの類似性5.2 フワーリズミーを超える5.3 アブー・カーミルからの問題6 カラジーによる代数学の算術化6.1 序6.2 サマウアルによる指数法則の考察6.3 サマウアルによる多項式の除法7 サマウアルによる二項係数表の考察8 マグリブの代数学8.1 イブン・バンナーによる2次方程式の考察8.2 マグリブの代数表記9 ウマル・ハイヤームと4次方程式9.1 ウマル・ハイヤーム作品の背景9.2 ウマル・ハイヤームによる3次方程式の分類9.3 ウマル・ハイヤームによるx^3+mx=nの取り扱い9.4 考察の中心9.5 根の数に関するウマル・ハイヤームの考察10 イスラーム的側面:遺産の代数学練習問題参考文献第5章 イスラーム世界の三角法1 古代の背景:弦と正弦の表2 六つの三角関数の導入3 7番目の三角関数4 アブル・ワファーによる正弦に関する加法定理の証明5 ナスィールッディーンによる正弦定理の証明6 ビールーニーによる地球の計測7 三角関数表:計算と補間8 補助関数9 補間の手順9.1 線形補間9.2 2次補間10 カーシーによるSin 1^∘の近似練習問題参考文献第6章 イスラーム世界の球面三角法1 古代の背景2 天球上の重要な円3 黄道十二宮の星座が昇る時間4 立体投影とアストロラーブ5 太陽と星から現在の時刻を調べる6 イスラームの球面三角法7 球面天文学のための表8 イスラーム的側面:礼拝の方角練習問題参考文献第7章 イスラーム世界の数論と組合せ論1 数論1.1 有理数を平方の和として表現する1.2 図形数1.3 魔方陣2 組合せ論2.1 n文字のアルファベットのうち異なるk文字を用いてできる単語の総数を数える2.2 イブン・ムンインによる高々10文字からなるアラビア語単語の数え上げ2.3 イブン・マジュディーによる多項方程式の数え上げ参考文献監訳者あとがき事項索引人名索引関連商品お取り扱い 楽天ブックス