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テーマ:日々自然観察(9771)
カテゴリ:ちょっと自然と環境の話題
ここの白鳥は餌付けはされていない分、人を見るとかなり警戒します。 車であれば、20~30mくらいまで近づいても大丈夫ですが、降りたら警戒して離れてしまいます。 農道でそっと白鳥を見ていたら、京都ナンバーの老夫婦が車から降りて写真を撮り始めたので、「すいませ~ん、降りると逃げちゃうんで、車の中から見た方がいいですよ」と、できる限りやさしい口調でお願いして、相手も「すいません、すいません」と申し訳なさそうに車に入って観察をしていました。 こういうのって注意をするのが難しいですよね。別に法律に触れているわけでもないので、高飛車に言うわけにもいかないし、せっかく遠方から来て楽しんでいるのだから、悪い思い出を作らせたくはないし。とっても気を遣います。 まあ、どう気を遣っても、「白鳥のことを語らせたら止まらなくなるモノ好きなおじさん」くらいには思われているんだろうなぁ。ま、多少そのけはあるけど(笑)。 先日、読売新聞の記事を見て驚いたんですけど、兵庫県の自然保護団体が富山県の山の中に全国から集めたドングリをヘリコプターで散布したとか。 「お腹が空いた熊さんがかわいそうだから」と、全国に呼び掛けて集めたそうだけど、よその地域で採れたドングリを撒いちゃったわけ? 加熱して芽が出ないようにするとか処理をしてあるのかな? たぶんしていないでしょうね。 違う地域のDNAが入り込むことで、どんな問題が起こるか? 実はまだ解明されていないことがいっぱいあります。雪国で育っているドングリの木のDNAは多雪で湿度の高い冬をのり越える力を持っているハズですが、それが別の地域のドングリと交雑が起こって、もしかしたら冬をのり越えられなくなるかもしれません。そうなったら森のドングリができる木はみんな枯れてしまう最悪の事態になるかも。未知のいろいろな影響が想像できます。先日、名古屋のCOP10で遺伝子の多様性が議論されていましたが、まさにそのことです。 過去にも人間の浅はかな知恵で良かれと思って自然界にしたことが逆効果になったということはたくさんあります。もし、問題が起こったらどう責任を取るのでしょうか。 これこそ、人間の身勝手な行動のような気がしてなりません。なぜ、このような問題が起こったのか本質を考えているとも思えない。 よりによって富山県で……。都会から遠い分、本州ではとっても豊かな森があるところです。お願いだからやめてくれないかなぁ。 野生動物は餌付けをしたら野生動物ではなくなってしまいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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