3月11日を迎えていろんな事を思い出した・・・
あの日、私はお店に一人でいて、
大きな揺れを感じた瞬間、体が固まってしまって
お店の外に出ることもなく、声を出すこともなく、立ちすくんでいた。
自宅も古いし、お店はプレハブなので、倒壊するんじゃないかとドキドキしたけど
なんとか無事だったので営業を続けていた。
あの時はまだコトの重大さに気がついていなかった。
あれから毎日のようにテレビで悲惨な映像を見ていたものの
同業者の人がどんなふうになっているのか?
想像もつかなかったし、考える余裕もなかった。
うちのお店はフランチャイズのクリーニング店なので
東北方面、茨城県にも同じ看板のクリーニング工場やお店がある。
地震の後、すぐに本部のある熊本県の方たちが、支援物資の確保と
緊急通行車両の許可を警察に取り付けた。
熊本のお店の人たちが集めた防寒着、食料、医療品などを積み込んだ
4tトラックが2000キロ離れた被災地に向かったのは6日後のことだった。
その時に撮られた、津波で流されたお店や倒壊した工場の写真を
見せてもらい、詳細な被害状況を知らされて愕然とした。
テレビでは伝えられていない同業者の人たちの様子がわかった。
私には義捐金という形でしか、支援できないけど
同業者としての辛い気持ちを察することはできる。
預かっていた洋服と自分のお店が流されて行くのを見ていたとしたら
胸が押し潰される思いだっただろう。
震災から1ヶ月経過した時点で、全壊、流失、避難などで
休業しているお店は42店舗。
亡くなった方と行方不明の方が7名いらっしゃることがわかった。
そして、現在は徐々に再開し、営業を始める店舗も増えてきている。
元気に頑張っている人たちの写真が各地から届いて少しホッとした。
ただ、同じ看板を掲げているというだけのつながりだけど、
そのつながりが被災地の人に少しでも役に立ったのなら、うれしい。
一年経ったからと言っても、まだまだ大変な人はたくさんいる。
その事をよく認識して、自分がおかれている環境に感謝したい。
3月11日は、気持ちを新たに引き締めなければならない日でもあるし、
絶対忘れてはいけない日。
私も地域の人のお役に立てるように、これからも頑張らなくちゃね。
東日本大震災でお亡くなりになったすべての人へ 改めてご冥福をお祈りします。