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【送料無料】江神二郎の洞察 [ 有栖川有栖 ] 「学生アリス」シリーズの短編集。 学生アリスシリーズは、何作かある作者のシリーズの中でもとりわけコアな人気を誇る。 そんな方々から見れば、長年待ちに待ってた短編集ということになる。 (作中の最も古い作品は1986年、まとまるまで27年かかっている) ちなみに私はどっちかと言えば、作家アリスシリーズの方のファン。 学生アリスシリーズ中散見する、学生ならではの暇にまかせたミステリ談義、ってのをしたことないし (そんな知識がもともとない) 彼らが作中で楽しそうに熱っぽく語れば語る程、 読んでいて疎外感に似た気持ちにさせられるからだ。 ミステリ知識に乏しい私には、ミステリ研の会話に途中から疲れてしまうことが度々あった。 いや、ミステリとしては面白いんですけど。 (ミステリとしての出来はおいといて←おいとくのかよ)この作者のすごいところは、ごくごく庶民的な人物たちの会話の中にそこはかとない上品さが漂うところだ。 登場人物に嫌みがない。愚痴や悪口を言う人がいない。とにかく読者をいやな気分にさせない。 最近は、面白くても読後感が悪いものは、読んだことを後悔してしまう。年取ったせいだろうか。 その点、この方の作品は間違いない。安心して読めます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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