|
テーマ:お勧めの本(7360)
カテゴリ:読書ネタ
向日葵の咲かない夏 「僕だけじゃない。誰だって、自分の物語の中にいるじゃないか。自分だけの物語の中に。その物語はいつだって、何かを隠そうとしてるし、何かを忘れようとしているじゃないか」(本当の終わり p.443) ってことで読了しました。 輪廻転生した虫や生き物と自在に会話できて、 死んだ人とコミュニケーションをとれる主人公ミチオ。 背の眼の真備は亡くした最愛の妻の霊に出会うために、 探求所を開設しているが、まだ実現していないのに対して 長編2作目の本作では、既に初七日で生まれ変わった人々と コミュニケーションをとっている! 道尾秀介さんの作品には死者とどうやって再会するか、 その手法を根底に物語を作っている気がする。 実際に俺の亡くなったお袋が身近な生物に生まれ変わっても、 俺は気付けないのがとても残念だなってことで★★★★★で5つ! 好き嫌いが分かれる10歳の少年の主観をどれだけ楽しめるか、 が本作のポイントかな、と思う。結構きわどいミステリーです。 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。 この内容情報はちっとも本質を表していないので、あまり参考にならないな。 もっと深遠でネガティブな感情がドロドロしています! そこがおもしろいんだけど、読了感はさほど爽やかではありませんので、ご注意を! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.01.15 00:02:47
コメント(0) | コメントを書く
[読書ネタ] カテゴリの最新記事
|