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テーマ:お勧めの本(7360)
カテゴリ:読書ネタ
「獣でないとしたら、おまえは、いったい何なのです?」 スクィーラは、ゆっくり法廷の中を見渡した。一瞬、わたしと視線があったような気がして、どきりとした。 「私たちは、人間だ!」 (VI 闇に燃えし篝火は p.508) というわけで、読了しました。 1000年後の日本。呪力のある人間のみの地球上での日常風景、 子供たちの成長、呪力の管理、社会の崩壊、情報統制、新しい世代。 フィクションです、小説です、から、当たり前に非現実な舞台なんだけど、 今の社会の課題が浮き彫りになっているようにも読めて、貴志祐介面白い。 ってことで★★★★★で★5つ!必読でしょう。 呪力のない人間がどこに行ったのか、という人類の失われた1000年。 学校では絶対教えてくれないし図書館に行っても厳重に管理されている人類の歴史。 超能力者と一般人の進化戦争を封印した超能力者の世界っていう設定が 絶妙なバランスで、人間の共通意識的な存在の『漏れている』呪力がもたらす さまざまな影響まで精緻に描写されていて、納得感のある読了感です。 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 1000年後の日本。「呪力」こと、念動力を手に入れた人類は、「悪鬼」と「業魔」という忌まわしい伝説に怯えつつも、平和な社会を築いていた。しかし、学校の徹底した管理下にあった子供たちが、禁を犯したため、突然の悪夢が襲いかかる!崩れ去る見せかけの平和。異形のアーカイブが語る、人類の血塗られた歴史の真実とは。 結局呪力を持たなかった人々はネアンデルタール人がホモサピエンスに駆逐されたように 忽然と姿を消していた、と思ったらっていうエンディングがすこぶる冴えてます! んー面白い! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.11.21 00:01:14
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