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テーマ:お勧めの本(7360)
カテゴリ:読書ネタ
坂の上の雲(4) 乃木希典の最大の不幸は、かれの作戦担当者として参謀長伊地知幸介が選ばれたことであった。乃木に選択権があったわけではない。陸軍の首脳がそれをえらんだ、 この各軍司令官とその参謀長の人事をきめるについての最終の決定権をにぎる者は山県有朋であった。 ~中略~ 「陸の長閥、海の薩閥」 という。これはうごかしがたい事実であった。「薩の海軍」の場合は薩閥の山本権兵衛自身が、日清戦争の前に薩摩出身の先輩たちのうち、無能者の首をことごとく切って組織をあらたにし、機能性をするどくし、清国に勝つことをえたが、「長の陸軍」のばあいは、そういう新生改革の時期がなく、大御所である山県有朋が、依然として藩閥人事をにぎり、長州出身者でさえあれば無能者でも栄達できるという奇妙な世界であった。 (旅順 p.187) 軍隊でコネ人事を優先するということは国を危機に晒すっていう点でも、 203高地での犠牲者に対してでも、結果を見てもあり得ない状況だったんだ。 戦争の途中で指揮官が変わるっていうリスクもあるけど、 実際には変わったほうが日本軍の歩兵の生命はもっと救えたんだろうな。 サラリーマンでさえアホな上司には付きたくないって思ってるもんなぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.12.19 07:23:05
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