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テーマ:お勧めの本(7360)
カテゴリ:読書ネタ
坂の上の雲(5) 室内だが、暖炉の火がおとろえ、温度は零度にちかい。白井中佐は外套を肩にかけ、書状を石油ランプの下にもって行って、ひろげた・ 英文である。 最初に目に入った文字は、 「capitulation(降伏)」 ということばであった。 ~中略~ 有賀長雄は一読して、 「降伏申し入れです。まちがいございません」 と、このみじかい文章をまず英語で音読し次いで日本語に訳した。 驚嘆すべきことは、有賀が訳しおわったあとも、みな一語も発しなかったことである。 (水師営 p.295) 日露戦争のターニングポイント。 旅順陥落の瞬間。 乃木希典以下幕僚は勝利を噛み締めるでもなく、大騒ぎするでもなく、 ただ英霊への鎮魂を心に刻んでいる という司馬描写がドラマティック感を相当盛り上げていると思う。 実際、一人くらいは歯を見せていると思うけどなぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.12.30 03:02:01
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