東京時間
ペルー旅行で知り合った旭川出身の友人は東京に住んでおよそ1年になるそうだが、東京はとても楽しくて仕方ないと言う。劇場などに通ったりしているらしい。そうなんだよね。そういう楽しみは、東京ならではだと思う。一度東京を離れてみて、それが良くわかった。最近いろいろな小説を読むようになって、そういうところからも東京という場所(土地、とは言い難い)の特異性を感じる。田口ランディの小説で「渋谷」の描写になったとき、その雰囲気を肌で感じられるかどうかで小説の味わい方に随分な差があるだろう。今日は電車の中で石田衣良の短編を読んでいたが、ここでも「東京」を強く感じた。(もっとも、他の場所を舞台にした小説があれば、それはそれで同じようなことは言えるのだろうが。ちなみに、石田さんは私の高校の先輩にあたる作家さんです)今日はカメラを修理に出しに吉祥寺へ行き、ついでに吉祥寺美術館で土門拳の写真を見た。良いなと思う作品、たいしたことないなと思う作品、それぞれアリ。強い共感は無かったように思うが、つまらなかったわけではない。こういう場所が手軽にあるのも東京の良いところ。さて、今日のメインは夜の部。吉祥寺から京王井の頭線に乗って神泉で降りた。目的は、松涛でのジャズ・ピアノのコンサート。「渋谷で」と言わず「松涛で」と言ってみる(笑)きっかけは去年の7月28日のことである。このときにカフェで教えてもらったのが、アキコ・グレースさん。アキコ・グレース(←試聴してみてね)CDを数枚買ってすっかり気に入って、最近よく聞いている。今夜コンサートがあるのをチェックしていたので、時間があったら行ってみようと思っていたのだ。今回のコンサートは、カフェで教えてもらった企画の続きもの。思った以上にとっても良かった。なんたって、ご本人が私の目の前で演奏しているのだ!!ちょっと、こういう状況は、まったく予想してなかった。「ピアノのソロでサロンコンサートみたいな」とは聞いていたけども。ご本人とピアノをはさんで両側に観客席が設けてあり、それぞれ5×5=25人ずつくらいかな? そんな程度の広さ。私はわりと早めに入ったので、一番まん前の席になったのだ。それにしても良かったなぁ。値段を言うのはちょっと品が無いけど、たった\4,000なりでドリンク付。休憩時間にグラスワインをもらって、後半は飲みながら聞き惚れる・・・うーん、贅沢だ。。。まだ持ってなかったCDを4枚購入したら、「コンサート後にサインのサービスがありますよ」って・・・やった♪いちおう遠慮して1枚に書いてもらったんだけど、係りの人が「この方は4枚も買ってくれたんですよ」って言ってくれて、けっきょく全部サインしてもらっちゃった。はは。あぁ良い時間だった。この企画の次回は平日なんだけど、なんとかして行きたいなぁ。他の楽器も入れたもっとジャズらしいのも聴いてみたいから、別なライブもぜひ行きたい。しばらくははまりっぱなしだな、こりゃ。東京にいて良かったな・・・(ってこういう時くらいは思い切り味わおう!)*ちなみに、アキコさんはいろんな地方でもコンサートをやってらっしゃるようです。