マコの回想録

　前回、鳩山前首相の言動の変節ぶりを書いた。下記は昨日の読売新聞の夕刊の論評。

　８月３０日付　よみうり寸評

　政界の常識は世間の非常識。民主党代表選に向けた動きを見ていると、そんな皮肉も言いたくなる◆民主党が衆院選で大勝し、政権交代の悲願を果たしたのは、ちょうど１年前のきょうのことだった。それがわずか１年でこのていたらくは何とも情けない◆菅直人首相と小沢一郎前幹事長が対決するという。首相が短期間でころころ代わるのはよくないと言ったのはどこの党だったか。「政治とカネ」の問題と失政で当時の鳩山首相と小沢幹事長がともに退陣したのはわずか３か月前ではなかったか◆退陣した前首相はあまり影響力を行使しない方が望ましいと言ったのは鳩山前首相ではなかったか。その人が菅氏と小沢氏の間を動き回っているのは異様に見える◆〈菅氏６７％、小沢氏１４％〉--どちらが次の代表にふさわしいか。本社世論調査の結果。他紙でも同様な結果が出ている。無論、世論調査が万能ではないが、民主党内の世論とは違いすぎないか◆ぶれ続けて首相を辞めた人に「大義」などと言われても？？？だ。

（2010年8月30日13時55分  読売新聞）

　その鳩山前首相が、小沢氏と菅首相の間を取り持つ会談が昨日持たれて、今朝の新聞では、｢小沢氏代表選不出馬も｣という記事がトップで掲載されていた。｢菅・鳩山氏トロイカ体制(呼応する名前もパフォーマンス好きの民主党らしい・・）で一致｣だそうだ・・。
　あれだけ、自民党政権時代の自民党に対して、密室での談合で国民不在だ・・と非難轟々だった民主党がである。立場変われば思考も言動、行動も変わる・・とでも弁解するのだろうか・・。

　それは、さておき今日は菅・小沢氏会談が行われると言う。小沢氏が代表選不出馬しないとすれば、菅政権での重要ポストにつくことになる。当然、脱小沢路線を掲げて、取りあえず国民の支持率が若干上向いた菅首相の評価と矛盾が生じる。代表選＝総理大臣選出が国民不在であれ、景気対策問題、外交問題がどうあれ、民主党にとっては政権にしがみ付くことが最優先なのがさらに曝されたわけである。