鳩山前首相のお膳立ての会談は、意味なく成立せず、菅・小沢氏物別れとなり、小沢氏は代表選に立つ事になった。密室談合で、小沢氏の要望を呑み、小沢氏を菅政権での重要ポストをつけ、代表選で菅氏が難なく再選され、総理代人になったとしても国民からの非難は免れない・・と菅首相の閣僚、菅氏支持者たちは菅首相に強く訴えたと言う。そこのところはせめて、至極まともな感覚であったと思う。
昨夜の国民の目に映る、TVでの菅・小沢氏代表選前の記者会見の様子は、菅首相側の判断の成果を物語っていた。
わたしは民主党政権の存続を望まないが、民主党の中でも国民に訴えるべき肝心なことは正々堂々とやるべきだと思う。
3日の代表選の結果は果たしてどうなるのか。我が国の総理大臣の選出でもあるのだから、決してどうでも良いわけではないが、現実を見守る他はないのだ。
予断になるけれど、やはり的を射た読売新聞の昨日の「編集手帳」を紹介しておこう。
9月1日付 よみうり寸評
走れトロイカ、今宵(こよい)は楽しい宴(うたげ)。どっこい、そうはいかなかった。民主党の代表選をめぐる鳩山前首相の仲介工作失敗の話だ◆菅首相と小沢前幹事長の対決回避を図ったのだが、両者の合意はならなかった。「ボクはいったい、何だったんでしょうね」と鳩山氏。自分を知らなすぎる◆はた目から言えば、「また迷走しましたね」だ。首相在任中に、普天間問題で見せた大迷走を、テーマを代表選に変えて、また見せてくれた。要は「宇宙語しか話せない伝書バトはダメ」という党内の声に尽きる◆最初は「党の首相である菅氏を応援するのは当たり前」次には「私の一存で(党に)入っていただいた小沢氏を応援するのが大義」◆その次は「トロイカ+1で挙党態勢を」と迷走を続け、最後は普天間と同様に狙いは実らなかった。わずか3か月前に小沢氏ともども退いたばかりの人物が前面に出た◆しゃしゃり出て混乱を増幅させただけ。トロイカというが、この3頭立てでまっすぐ走れるか。選挙で1頭決める方がいい。
(2010年9月1日14時05分 読売新聞)
「ボクはいったい、何だったんでしょうね」の鳩山さんのコメントにはわたしは、思わず声を上げて笑ってしまった・・。