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カテゴリ:政治
就任して早々、橋下大阪市長は連日のように東京-大阪間を往復し、都構想実現に向けて精力的に各党政治家や、東京都庁を訪れ、石原都知事に面会して分刻みで会談している。
そのパワーたるや、驚異的である。 折りしも、先日NHKの『100年インタビュー』という番組。インタビューを受ける人は、地中海世界をテーマに数々の作品を生み出したと言われる作家、塩野七生さんだった。 彼女は、決断できるリーダーというのは、大きなリスクを背負いながらも、自ら信じる道(政策)を成し遂げていける人物だという。しかし、現代の政治家、総理大臣でさえも、大したリスク(精々、総理の職を辞するとか、頭を下げて謝るというくらいなもの)もない、すなわち、身に迫る危険(リスク)が無いゆえにリーダーとしての決断力に欠けると言う。 そして、さらにリーダーに必要な条件は5つあると言った。 1.知力 2.説得力 3.持続的思考力 4.肉体的耐久力 5.自己制御能力 塩野七生さんのトークを聞いていて、自ずと今、話題の橋下大阪市長が思い浮かんだのだ。 ローマ時代のカエサルが、自ら推し進める政策が実行できない場合、命をも奪われると言う何よりものリスクを負っていた。 大阪橋下市長の場合も、大阪市長選挙時、幾つかの週刊誌に、本人自身のことでなくても、親の過去や親戚の過去まで暴かれた。当選して市長職に就いた後、いろんな利権構造を追求することにもなるため、命のリスクを負っていることは、張り付いているSPの人数でも想像出来る。 1の知力は難関な、司法試験合格を成し遂げた弁護士の職だったから言わずもがなだし、 2の説得力については、維新の会の代表としても、立候補者としても、大阪市長選挙の際にTV や街頭演説でも、その弁論は卓越していたし、具体性の豊富な都構想を語る様子は対する相手が舌を巻いていたと思う。 3の持続的思考力についても、昨日や今日の思いつきや発想でないことは、論拠を語る上でも明らかである。 4の肉体的耐久力は、大阪市長の前後から、ここ数日に至るまでの大阪-東京間の会見を行った政治家の数を見れば、どれだけアクティブであるかで証明できる。 5の自己制御能力については、今回の維新の会の松井大阪府知事と橋下大阪市長のダブル選挙において圧勝した後、橋下大阪市長は、「平松前大阪市長の大阪市民の50万票の重みはしっかり受け止めていかなくてはいけないと思う」と述べたり、大阪市議会においても今後しっかり議論をしていきたいと述べるなど、変にのぼせ上っているわけでもないだろうとわたし個人は、好意的に見ている。 そしてもう一つ。 孟子の『天(てん)の時は地の利に如(し)かず地の利は人の和に如かず』 ・・と言う有名な言葉があるが、橋下大阪市長は、地の利(大阪都構想)の前には、民意(大阪市民、大阪府民の選挙での票)で支持を得て人の和を獲得しようとしたのではないかと・・。 実際、橋下大阪市長がこの孟子の言葉を頭に描いたかどうかは分からないけど(笑) ・・とまぁわたしなりに勝手にあれこれ解釈したことであった。 いずれにしても、橋下大阪市長や松井大阪府知事の腕の見せどころはこれからなのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年12月22日 14時12分43秒
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