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カテゴリ:社会
先日、ネットや新聞で知って強いショックを受けた。 さいたま市の全盲の男性が連れていた盲導犬が先月、何者かによって先の尖ったフォークのようなもので刺され、血を流す怪我をする事件があった。しかも犬が着用していた服をめくっての残忍な犯行だ。 ちなみに犯人の罪は、本来ならば動物愛護法違反であるが、それでは今回余りにも軽すぎるということで、それより若干罪の重い、器物損壊の罪になるという事らしい。しかし、防犯カメラ等などから、警察が捜査しているものの、まだ犯人は見つかっていない。 讀賣新聞2014.8.30.の編集手帳 人間嫌いで知られたドイツの哲学者、ショーペンハワァーは飼い主のプードルを友とした。<アトマ>(世界精神)という立派な名前を与えたが、その犬に腹を立てたときだけは<人間め!>と呼んだと、『この哲学者を見よ』(中央公論新社)に挿話がある◆偏屈な哲学者ほどには人間が嫌いではないつもりだが、犬よりはるかに下等な心をもった人間がこの世にはたしかにいる◆さいたま市の男性が連れていた盲導犬が何者かに鋭利な物で刺された。全盲の男性は変事に気づくすべがない。パートナーに危険を伝える際を除いては吠えないように訓練されている盲導犬は、凶行に無言で耐えて黙々と導き役を務めたようである◆通勤の駅で時どき、訓練中の盲導犬を見かける。調教の人に伴われ、ホームで電車の轟音に慣れる練習をしている。大切な仕事であるのは子供も知っているから、大きな声を出したり、悪ふざけを仕掛けたりはしない。ほんの幼い子供でも、である◆よく刺さるようにか、盲導犬の服をめくり上げて肌をじかに刺したらしい。人間の姿をして、獣以下の心をもった人間め! マッタク、上記の著者の言う通りだ。今回の事件を知った時、わたしは犯人は何という下劣で卑怯な人間か!と怒りを覚える一方、人間の目となり、足となって健気に頑張っていて、愚劣な犯行の自身の痛みにも声一つ上げず、耐えていた健気な盲導犬、オスカーくんが可哀想で涙してしまった。ある意味、人間に対して刺した犯行より、悪質と言えると思う。 何とか、もっとこういう犬、そして罪の無い動物を虐待する非人間的な犯行を抑止するために、もっと厳しい法律を作れないものだろうか。それと、そういう非道な現場を見ることがあった場合、見逃さず、即効通報しなければ・・。
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最終更新日
2014年09月02日 12時40分57秒
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