|
テーマ:今日のニュース(1448)
カテゴリ:カテゴリ未分類
「H2A 7号機」について前の日記で少し書きましたが、
なぜきちんと信頼性が確立していないと思われる物に 「信頼性」と「コストダウン」と相反する様な事を同時に 求めるのかが私には不思議でなりません。 この「H2A」と言うよりも日本の宇宙開発に関しての報道 等について思うことを書きます。 1.巨費を投入しているから失敗は許されない この意見はごもっともですが、でも、どうやったら失敗しなくなるんでしょうか? 地上試験だけではわからない事もたくさんあると思いますので、 やはり多くの打ち上げ回数をこなす事も必要ではないですか? 製品開発とはそう言う物ではないですか? ※コンピュータ上でシミュレーションをすればと言う意見もありますが、 飛行機や車ほど技術的に確立された分野では無いと思いますので、 やはり実機の打ち上げが最大のテストになるのではないですか? 2.国際的な衛星ビジネスに参入する為にコストダウンを・・・ これもよくわかりますが、衛星を乗っけて貰うためには、 まずは信頼性が高く無いといけないですよね? で、「コストダウン」はどうやったら出来るんでしょうか? (1)パーツの信頼性を下げる。 安くなるでしょうね。 (2)諸々の試験回数を減らす これも安くなるでしょうね。 (3)新しい生産手法等を開発し、信頼性が高く、安いパーツを作る。 これが一番良いですけど、「新しい生産手法等を開発」って タダで出来るんですか? 全てタダでやれる物ならやってみて下さい。出来たら私は尊敬しますね。 コストにはもちろん人件費も含みますからね。 そう簡単には出来ませんよ。 3.日本は宇宙開発予算に膨大な予算を投入しているんだから・・・ 確かに膨大な予算を投入していますね。 「こんな事に金を使うのならば、社会福祉に廻せ」 この意見もごもっともです。ただこれについては別次元の話です。 さて、日本の「宇宙開発予算」は他の宇宙開発先進国と比べて本当に多いんですか? 宇宙開発先進国と言えば、「アメリカ」「ロシア」「中国」「欧州」 ですが、相対的な物価水準も加味して予算規模を比較すると、 「欧州」はよくわからんですが、「アメリカ」「ロシア」「中国」より 日本の予算が多い訳ではないでしょ? 4.打ち上げ射場の問題 これは全く報道されていないと思われる話ですが、種子島の射場は 年中打ち上げが出来るわけではないんですよね。 地元の漁業関係者との協定で打ち上げ時期が限られているそうです。 「アメリカ」「ロシア」「中国」 ではそう言う話は聞きませんし、「欧州」でも 射場はフランスが南米に持っている植民地で打ち上げるので 特に問題は無いんでしょう。 これも不利な要素ではないですか? 5.反日的なマスコミによる中傷 反日的なマスコミとは「日本のマスコミ」の事です。 自国を賛美する記事ばかり載せろとは言いませんが、 もうちょっと考えて報道してもらいたいですね。 「日本は宇宙開発後進国」 おいおい、日本より進んでいる国は幾つあるんです? 日本より進んでいると言える国って「アメリカ」「ロシア」「中国」「欧州」以外の全てですよ。 「またもH2Aロケット 打ち上げ失敗。」 なんでそんなに自国民、特に自国の若者の夢を失わせるような事を平気で言うのかが理解できません。 それになぜ失敗したかと言うよりも、他国と比べ日本の何が悪いのかをきちんと 示すのがマスコミではないんですかね? 「技術力が低いから」で終わらせるケースが多いですが、どうやったら「技術力」がつくんですかね? 「根性」で「24時間研究するんですか?」 絶対違うでしょう? 試験をするための「材料費」を増やすことが必要かもしれませんし、 「人員」を増やす事も必要かもしれません。 その辺りまで考えて、 「日本ももっと予算を増やすべきだ」 あるいは、 「日本はこれ以上宇宙開発予算を投入してはいけない。 他国に追いつく事を目的とせずに、見の丈にあった宇宙開発をすべき」 と言う様な意見を言うべきでしょう? どうも「ひたすら金の無駄使い」と言う様な論調が目立ちます。 もっと建設的な意見のキャンペーンをやってもらいたいものです。 「中国の有人宇宙飛行」 これは良くやったねと思いますが、 日本のマスコミはなぜ中国が出来て、日本はなぜ出来ないかと言うことをきちんと報道しましたか? 「国としてやる気が無いから」 こう言う意見があったような気がしますが、これだけでは出来ない言い訳にしか聞えません。 こんな事を言っていては若者が夢を失います。 「もしやるためには何が必要か?」「そのためには何が犠牲になるのか。」 この辺りもきちっとマスコミが国民に提示すべきでしょう。 本当は政府がやるべき事ですが、やる訳がないのでマスコミに頑張ってもらいたいんですよね。 「技術力が無いから出来ない」 これも駄目です。本当にこれだけで話が終わってしまうと国民が自信を失うだけです。 さて、今一つ論理的では無かったかもしれませんが、 私は与えられた条件下の中で日本の宇宙開発関係の技術者の方々は 「非常によくやっている」と思っております。 世間の賞賛、中傷に一喜一憂せずに今後も頑張っていただきたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|