今日は四季劇場 秋でミュージカル「李香蘭」を観てきました。
このミュージカルを観るのは始めてですが、
なかなか良かったですね。
中国本土での上演も成功した作品との事ですので
相当に当時の日本を自虐的に描かれているのかなとも
思いましたが、意外とそうでもなくなかなかバランスの良い
表現を心がけている作品の様にも思えました。
特に当時の日本国内にも様々な考えを持つ方が居たことや、
マスメディアが中心となって好戦的な世論を作り出していた
事がよく表現できているように思えました。
ハッピーエンドの明るい話ではございませんが、
観る価値のある作品だと思います。
それでは今日の感想です。
1.気になった曲
・中国と日本
高尚な曲ではございませんが、単純明快。
批判のしようが無い良い曲だと思います。
・月月火水木金金
男性合唱もよく良いパフォーマンスでしたね。
・蘇州夜曲
昔から知っている曲ですが、良い曲ですよね。
・夜来香
これも昔から知っている曲ですが、良いですね。
特にこの曲は野村玲子さんに非常に合う曲かなと
言う気がします。
・海ゆかば
この曲は昨日に観たDVD「大日本帝国」で聴いたばかりですが、
歌詞はとてつもなく悲惨な歌詞の曲ですが、
なんとも言えない良さがある曲です。
この曲は始めて聴いた時から何か心に響く物があります。
(前世でこの曲を歌っていたのかもしれませんね)
> 海ゆかば みづくかばね
> 山ゆかば 草むすかばね・・・
海ゆかばとはこんな歌詞の曲で、「かばね」とは「屍」の事です。
海ゆかば「水死体」です・・・ 本当に悲惨な歌詞な曲です。
ちなみに旋律は違うのですが、行進曲「軍艦」(俗に言う軍艦マーチ)の
トリオ部分も「海ゆかば」となっています。
・以徳報怨
これもなかなか良い曲でしたね。
ただこの歌詞の通り実行に移すのは非常に困難かと思いますね。
2.気になった登場人物
・李香蘭
すごく難しい役である事は承知しているのですが、
ちょっとキツイのでしょうか?? と言うシーンもあったりもしました。
でも日劇のシーンでは「これぞ李香蘭!」と言うようなパフォーマンスを
十分に見せて頂けました。
・川島芳子
喫煙所で交わされる会話でも抜群の評価で、カーテンコールでもひときわ
大きな拍手でした。良いパフォーマンスでした。
・裁判長
さすがファントム役!!と言う感じでした。
ラスト周辺で裁判長目立ち過ぎです(笑)
3.気になった事故
・導入部の映像の事故
・マイクの事故
演技中の事故はしょうがないとは思うのですが、
この2つの大きな事故はちょっといただけなかったですね。
4.オーケストラについて
別の日記でも書きますが、トランペットが良かったですよ!
良い出来でした。
色々と書きましたが、観て損は無いミュージカルです。
「ハッピーエンド意外は観たくない。」
と言う方にはお奨め出来ませんが、こう言う舞台も
たまには観るのが良いのではないでしょうかと思いますね。
本日の主な出演者
李香蘭 :野村 玲子
川島芳子:濱田 めぐみ
李愛蓮 :五東 由衣
杉本 :芝 清道
王玉林 :芹沢 秀明
山口文雄/高橋是清/海軍大将:松宮 五郎
李将軍/参謀/丸ノ内警察署長:青木 朗
参謀/関東軍中佐 :岡本 隆生
検察官/参謀 :川地 啓友
弁護官/連合艦隊通信員 :飯村 和也
裁判長/参謀/将軍 :高井 治
そう言えば今日は入り口にプレス用受付があり、
それらしい方々が結構いらっしゃいました。
以前の日記でも書きましたが、東京新聞の編集委員氏は
劇団四季好きなようなので、近い内に東京新聞の「筆洗」欄
(朝日の天声人語に相当)に「李香蘭」の話を書くんじゃないかな?
と思っております。