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カテゴリ:鍼灸の話
患者さんからちょっと話を聞いて、なにやら瀉血していた鍼灸師が逮捕されたとか・・・
びっくりして調べてみたら、その鍼灸師は診断書を書いたことで医師法違反にとわれたということでした。 瀉血自体が違法なのかどうかは、微妙なところです。 注射器をつかったり、メスをつかったりすれば、これは医師法違反になります。 では、刺絡について説明すると、これは鍼灸の治療の一環として認められています。 刺絡というのは、指の先や、頭などから1.2滴、鍼を用いて血を出すという治療です。 熱をさげたり、経絡上の痛みをとったり、頭の重さや、痛みをとるのに 劇的に効果があります。また副交感神経を刺激して、自律神経のバランスを安定させ、自己治癒力や免疫力を上げることができると言われています。 難病の治療にも用いられています。 また、汚れた血がたまるとかゆみが出たりするのですが、 うちの娘などは、足の指がかゆくなると、「血~~ぬいて!!」 とおねだりしたりします。 刺絡は痛くなくて、むしろ気持ちがいいくらいなのです。 きちんと消毒をした鍼を使用していれば何の問題もありません。 血が出た穴は、あっと言う間にふさがってしまいます。 いつまでも血が止まらないと言うことはありません。 (ワーファリンなどを使用している場合は気をつけなくてはいけませんが・・ 貧血や体力的に虚証の人もむいていません。 どちらにしても、私の場合は患者さんに 了解をとってからするようにしています。 けっして、危険な治療ではありません。 HIVや肝炎に関しても、血液感染を注意すれば、鍼は危険ではありません。 その場合にはもちろん血を出すような治療はしませんが 接触鍼や浅鍼でも充分に効果があります。 アメリカではHIVの治療に鍼の効果が認められています。 アメリカやヨーロッパに比べて 日本での鍼の評価が誤解や思い込みで、低いことはとても残念です。 しかも、このような報道が、また鍼のイメージを悪くしてしまうのではないかと、ちょっと心配です。 アメリカやヨーロッパでは、中国鍼、(中医学理論にもとずいている) が主流ですが、 日本では中医学の上にさらに、繊細な技巧や経験に裏づけられた職人芸といわれるまでの、高度な鍼治療があるのです。 鍼の世界はとっても深いんです。 私もまだまだ勉強ですけどね。 一生勉強かな~~~~~!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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