お墓参り
朝は腰が痛くなるくらい寝坊して、のそのそ起きだしてみるとババが子どもたちに朝ごはんを食べさせてくれていた。感謝!お昼前に父方のお墓参りに出発。実家から車で20分くらいの所だ。市町村合併で同じ町内になったが、実家に負けずおとらずの田舎。昔はここにおばあちゃんや従姉妹がいて、夏休みは1週間くらい泊り込んで遊んでいたものだ。弟と二人でバスに乗って行くと、バス停までおばあちゃんが迎えに来てくれて、そこから徒歩で15分くらい歩く。商店もなにもないところだったが、山に行ってカブトムシや蝉を捕ったり、畑を走り回ったり、池で釣りをしたりと、従姉妹たちと楽しく遊んだ。理由あってその家にはもうだれもおらず、人手に渡っているのだが、家のそばに墓地があるので、お彼岸とお盆にはここに来る事になる。父の心境を考えると気の毒になるが、他にどうすることもできなかったのだ。でもここを覚えている人がいる限りは、お墓だけでも守ってくことができるだろう。お祖父ちゃんお祖母ちゃん、叔父さん叔母さん、そして従兄弟が眠るお墓にお供えをして帰る。私の子どもたちにもこの人たちと同じ血が流れているのだ。忘れる事などありえない。午後は実家の母方のお墓参り。こちらは実家の近くで、実家やその集落をみおろす高台にある。ここから私の通った小学校、中学校、町役場などがみわたせる。小さい頃から見慣れた風景だが、それらの建物は皆建て替えられてきれいになっている。そばでは私のこどもたちが、かつての私と同じようにこの風景を見ている。こんな風にして月日は流れていくのだと、しみじみと思った。実家のお墓には、54歳で亡くなったお祖父ちゃんと、99歳で亡くなったお祖母ちゃんがいる。長い事待たせたから年の差がすごいことになっているが、あの世ではそんな事関係ないのかな?来年のお正月に中学校のクラス会をするから予定に入れておいて欲しいと、幹事をしてくれる同級生から実家に電話があったという。30年ぶり、しかも初めてのクラス会。これはなんとしても出席しなくては。皆どんなおじさんおばさんになっているのか、今から楽しみだ。「また大きくなってこいよ」というジジババを後に、夕食をご馳走になってからそそくさと家に帰る。あわただしい帰郷であった。